太陽光発電の共同購入は本当にお得?「みんなのおうちに太陽光」のメリット・デメリットや価格相場・評判を解説
「自治体から太陽光発電の共同購入のチラシが届いたけれど、本当にお得なの?」
このようなご相談は、ソーラーパートナーズにも多く寄せられています。
結論からいうと、共同購入は「相場より高い業者を避けやすい」という意味では有力な選択肢です。自治体が関わる安心感があり、入札によって一定の価格低減も期待できます。
一方で、屋根の形・日当たり・補助金条件・蓄電池容量まで含めて考えると、個別に複数社から提案を受けた方が、最終的な手出し額や発電量で有利になるケースもあります。
- 共同購入は、市場価格より安く導入できる可能性がある
- ただし、施工会社の通常相場と比べると大差がないケースもある
- 製品・メーカー・施工会社を自由に選べない点は大きなデメリット
- 在庫している旧型製品の提案になることも
共同購入は「安く買える制度」として見るより、相場から大きく外れた高額見積もりを避けるための基準として使うのがおすすめです。最終的には、共同購入の見積もりと個別見積もりを並べて、価格・容量・補助金・保証を同じ土俵で比べましょう。
太陽光発電の普及のために各自治体が太陽光発電・蓄電池の補助金を交付しています。これらを活用すれば、太陽光発電の設置費用を抑えられます。
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太陽光発電・蓄電池の共同購入の仕組み。みんなのおうちに太陽光とは?
共同購入とは、同じ地域で太陽光発電や蓄電池を導入したい人をまとめて募集し、スケールメリットによって価格を下げる仕組みです。
身近なイメージとしては「学用品をクラス全員でまとめ買いして割引してもらう」だったり、「生活協同組合で商品を購入し、近隣の加入者と同時に配達して貰う」が当てはまるでしょう。
太陽光発電でも、購入希望者をまとめることで、販売施工事業者にとっては受注や施工の効率が上がり、その分価格を抑えやすくなります。
「みんなのおうちに太陽光」は、自治体と外資系企業のアイチューザー株式会社が協定を結んで実施している太陽光発電・蓄電池の共同購入事業です。
ただし、共同購入ではメーカーや施工事業者が入札で決まるため、利用者が自由にメーカーや施工会社を選べるわけではありません。ここが、通常の個別見積もりとの大きな違いです。
共同購入とは、同じ地域の家庭が一緒に申し込み、まとめて見積り・発注することで、料金や手間を抑えて商品を導入する方法です。
太陽光発電・蓄電池でも、主催者(自治体)が複数の施工会社に一括で条件を提示・入札してもらう仕組みがあります。
その仕組みが「みんなのおうちに太陽光」と呼ばれている共同購入事業であり、外資系企業であるアイチューザー株式会社が運営しています。
太陽光発電・蓄電池の共同購入の流れ
例えば東京都の事例で解説します。この流れは他の県でも基本的に同様です。
- 第1回:2026年3月26日〜2026年7月29日予定
- 第2回:2026年7月30日〜2026年11月30日予定
- 第3回:2026年12月1日〜2027年3月31日予定
募集回ごとに入札が行われるため、施工事業者や価格が変わる可能性があります。
共同購入の基本的な流れ
-
参加登録
専用サイトから無料で参加登録します。登録しても契約義務はありません。 -
入札・販売施工事業者の決定
事務局側で販売施工事業者や製品の選定・入札が行われます。 -
参考見積りの確認
登録内容と入札結果をもとに、概算の見積もりが案内されます。 -
本見積り・発電シミュレーションの確認
販売施工事業者が設置場所を確認し、詳細な見積もりと発電シミュレーションを提示します。 -
契約・施工
見積もり内容に納得できれば契約し、工事へ進みます。
共同購入の利用者にインタビュー
「自治体などが関わっている共同購入なら、スケールメリットで一番安くなるはず」
そう考えて検討を進めていたものの、最終的にソーラーパートナーズを利用して施工店を見つけたお客様に、その経緯と実際の結果をインタビューしました。
まずは、「見積もり条件」と「価格」の比較をご覧ください。
| 項目 | 検討していた 共同購入プラン |
ソーラーパートナーズ 紹介企業プラン |
|---|---|---|
| 太陽光パネル | 長州産業 4.0 kW |
ハンファジャパン 7.8 kW (約2倍の容量!) |
| 蓄電池 | 長州産業(全負荷) 12.7 kWh |
ニチコン(全負荷) 19.9 kWh |
| 総額費用 | 392万円 | 364万円 |
| 補助金額 | 209万円 | 330万円 |
| 実質負担額 (税込) |
183万円 | 33万円 |
※金額はインタビュー当時の概算および税込です。
太陽光パネルと蓄電池の容量が大幅に増えたにもかかわらず、個別見積もりの方が手出し金額は「150万円」も安くなるという結果になりました。
なぜ、ここまでの差が生まれたのでしょうか? お客様に当時の状況を伺いました。
「共同購入」の提案
きっかけは飛び込み営業でしたが、一社だけの提案では判断できず、価格メリットを期待して共同購入に申し込みました。しかし、そこで待っていたのは意外と窮屈な選択肢でした。
▼ お客様の声
「共同購入の場合、事前に決められた提案しかできないと言われました。メーカーの選択はできず、パネルの種類も通常か防眩かの2択。蓄電池もあらかじめ容量が決まっていました。
図面を見ても屋根スペースに余裕があるのに、容量が少ない点についての説明はなく、決められたパネルサイズを当てはめるだけで、『我が家の屋根に合わせた最適な提案』ではありませんでした。」
「共同購入だから相見積もりにも負けない」という説明があったものの、実際には規格化されたパッケージ商品のような提案で、個々の家のポテンシャル(屋根の広さや発電量)を活かしきれていなかったのです。
複数社比較で見えた「我が家の正解」
それから情報収集を進め、「もっと最適なプランがあるはず」と考えたお客様は、ソーラーパートナーズを通じて複数社の見積もりを取りました。
▼ お客様の声
「事前に情報収集する中で、設置場所によって最適なパネルや蓄電池が変わることを知りました。複数社から異なる提案をもらうことで、最適なプランを検討したかったのです。
実際にご紹介いただいた施工店は実績豊富で、自分の知識を補完してくれました。特にインターネットでは収集が難しい『補助金の手続き』についても密にやり取りができ、不安を解消して導入を進めることができました。」
結果として、屋根の形状に合ったメーカー(ハンファジャパン)を選定し、屋根いっぱいにパネルを敷き詰めることで発電容量を倍増。さらに、大容量蓄電池を組み合わせることで補助金要件を最大限に活用し、実質負担額を大幅に抑えることに成功しました。
共同購入は「選ぶ手間」は省けますし、価格も安くなることが多いですが、「自宅にベストな提案」とは限りません。
一度きりの設置だからこそ、パッケージ商品ではなく、ご自宅の屋根に合わせたオーダーメイドの提案を複数社で比較することが、結果的に最大のコストパフォーマンスを生む近道となります。
太陽光発電・蓄電池の共同購入は安い?メリット・デメリットは?
次に、共同購入のメリット・デメリットについて解説します。
共同購入のメリット:価格が安い
共同購入は、参加者みんなの「まとめ買い」の力で1件あたりのコストが下がりやすいのが最大のメリットです。
コストが下がる主な理由は次の3つ。
- 部材の一括仕入れパネル・パワコン・架台などをまとめて発注できるため、仕入れ単価や配送費が圧縮されます。
- 営業・事務の効率化説明会や書類対応を共通化でき、個別営業にかかる人件費や広告費が減ります。
- 施工の段取りが良い…近いエリアで続けて施工できるので、職人さんの移動・足場手配のムダが少なくなります。
「みんなのおうちに太陽光」では、過去の共同購入事業の契約データをもとに、市場価格に対しての割引率が掲載されています。
太陽光パネル:割引率23%
太陽光パネル+蓄電池:割引率:23%
蓄電池:割引率25.5%
「みんなのおうちに太陽光」の市場価格は、資源エネルギー庁および資源総合システムの調査結果をもとに算出されています。
当社の社員宅に届いた東京都の共同購入のチラシには下記の価格イメージが掲載されていました。

- 出力:4.98kW
- 市場価格:1,601,716円
- 共同購入の価格:1,233,321円
この価格が本当にお得なのかどうかを検証してみましょう。
比較① 市場価格と当社相場
まず、当社ソーラーパートナーズの相場価格(太陽光5kW)と比較します。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 共同購入が設けた「市場価格」 | 160万円 |
| 当社の相場価格(5kW) | 126万円 |
| 差額(市場価格 − 当社相場) | 34万円 |
「みんなのおうちに太陽光」が設定した市場価格の方が約30万円高いですが、これは意図的に高くしているという意味ではないでしょう。当社は「中間マージンを抑えた自社施工会社」の紹介が中心で、一般的な市場価格より安くなる傾向があり、その差が出ています。
比較② 共同購入の実売価格と当社相場
つづいて、共同購入の「実際の販売価格」と当社相場を比べます。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 共同購入の価格 | 123万円 |
| 当社の相場価格 | 126万円 |
| 差額(共同購入 − 当社相場) | −3万円(共同購入の方が3万円安い) |
この事例では、共同購入の価格は当社相場と比べてわずかに安いことが分かります。
太陽光発電業界では、訪問販売などで相場を大きく上回る見積もりが出るケースもある中、自治体主導で適正な価格が示されることは利用者にとって大きなメリットと言えます。
その一方で、共同購入という仕組み上、一つ一つの住宅が個別最適な提案を受けられないという事情も見えてきました。
共同購入のデメリット1:メーカーの選択肢が限られる
共同購入は大人数でまとめて購入するという性質上、設置する太陽光パネルの選択肢はどうしても狭まってしまいます。
また場合によってはメーカーが在庫している旧モデルを使用する場合があります。
太陽光パネルはただ安ければいいというものではありません。ただ「安い」だけを理由に選択してしまうと、5年後・10年後と長期的に見た利益が少なくなってしまう可能性があります。
太陽光パネルと屋根の相性で発電量が変わる
そもそも太陽光パネルと屋根に相性があるということをご存じでしょうか?
同じ家でも、選ぶメーカーやパネルの形・大きさで「何枚のせられるか」が変わります。結果として、発電できる電気の量も変わります。

- 海外メーカーの例(右):パネルが大きめ。日本の住宅に多い「小さめ・細長い屋根」だと、入る枚数が少なくなりがち。
- 国内メーカーの例(左):サイズや形(正方形・台形など)の種類が多い。屋根の形に合わせて「すき間なく」敷き詰めやすい。
このように、パネルのサイズや形が合うと設置できる枚数(=合計の出力)が増えるため、一般的に生涯で発電できる量も多くなります。
メーカーによって性能が全く異なる
共同購入では選べるメーカー・製品に限りがありますが、市場では新しく魅力的なN型の太陽光パネルが次々と登場しています。
とくに発電効率(同じ面積でどれだけ電気を作れるか)が高い製品として、AIKOソーラーやハンファジャパンがあります。国内シェア1位のメーカーと比べても、その違いは一目瞭然です。
| メーカー | 最高変換効率 | 出力保証値 | 出力保証期間 |
|---|---|---|---|
| AIKOソーラー | 24.3% | 88.85% | 30年 |
| ハンファジャパン | 24.2% | 88.90% | 30年 |
| 国内メーカー | 20.4% | 72.00% | 25年 |
「みんなのおうちに太陽光」の案内では出力保証値が20~25年と記載があるため、このような最新のパネルは対象ではない可能性が高いです。
他にも一般市場では軽量や防眩(低反射)パネルも次々と発売しており、自治体によってはそれらの機能性パネルに上乗せ補助金が出ている場合もあります。
このように、太陽光パネルは本来住宅の屋根のサイズだったり、求める機能によってカスタマイズすることで性能を最大化していく製品です。
共同購入ではこのように多様な選択肢から選ぶことによるメリットを受けられない可能性があると言えるでしょう。
また共同購入では、メーカー側が古い在庫を処理するためにその製品を選定することがあります。いま提案されている製品の性能についてよく理解しておくことをオススメします。
共同購入のデメリット2:工事日程の融通が利きづらい
共同購入が価格が安くなる理由は、まず一括仕入れ、そして一括工事があります。工事スケジュールを効率的に埋めることで、施工会社の生産性を上げてその分安くできているのです。そのような性質がある以上、共同購入ではスケジュールの融通が利きづらいというデメリットがあります。
共同購入のデメリット3:結局のところ、紹介料が上乗せされる
共同購入では、通常より安く太陽光発電を設置できるケースもあります。
仕組みだけ見るとボリュームディスカウントで安くなりそうに見えますが、運営事務局に紹介料や手数料が支払われている点には注意が必要です。
販売施工店も利益を確保する必要があるため、「安い」と言われていても、それが本当にお得な価格かどうかは一概には言い切れません。
まとめ
共同購入は自治体が媒体となっているため安心感があり、価格も市場価格より安くなることが多い人気の手段です。
ただし、施工会社の相場と比べると同等であり、選べるメーカーが限られるため、家に合ったパネルを自由に選びたい方には向かない場合もあります。
ご自宅に最適なパネルを選び、トータルのコスパを重視したい方は、一括見積もりで複数社のプランを比較するのがおすすめです。
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