電気自動車の電気代はいくら?節約するための電力プラン選びと太陽光発電の導入について解説。
電気自動車の普及シェアは約2%
近年、環境問題への関心の高まりから電気自動車(EV)の普及が急速に進んでいます。日本自動車販売協会連合会の調査によると、2023年の国内EVの販売台数は4万台を超え、市場シェアも約2%を占めるまでになりました。政府は2035年までにガソリン車の新車販売を禁止する方針を打ち出すなど、EVシフトを強力に後押ししています。
このようにEVの普及が進むにつれ、充電に伴う電気代への関心も高まってきました。一般的なガソリン車と比べると、EVはガソリン代がかからず経済的です。しかし電気代がかさむと、トータルのランニングコストが高くつく可能性があります。特に家庭での充電が主となることから、電気代を抑えるための賢い選択が求められています。
電気自動車の燃費は電費
ガソリン車における「燃費」とは、走行距離1kmあたりに必要となるガソリンの消費量(L/km)を示す指標です。このガソリンの消費量が少ないほど、1リットルあたりの走行距離が長くなり経済的です。
電気自動車(EV)における電費とは、1km走行するのに必要な電力量(Wh/km)を表す指標です。ガソリン車の燃費に相当する概念で、EVの電費表示は一般に数値が小さいほうが良い燃費(走行できる距離が長い)ということになります。
また電費は充電量あたりの走行距離(km/kWh)として表記する場合もあり、両パターンあることを認識しておくべきでしょう。
電費の計算方法
例えば、次のようなケースを考えてみましょう。
消費電力量: 18kWh
走行距離: 120km
この場合の電費は、 18kWh ÷ 120km = 0.15kWh/km となります。
実際の電費は、上記の消費電力量と走行距離の実測値から割り出すことになります。車載の情報画面でこれらの値を確認できるほか、専用アプリなどを使って記録・管理することもできます。
メーカー公表の電費は一定の試験環境下で測定された理論値なので、実際の走行では道路状況や運転スタイル、気象条件など様々な要因で変動します。そのため、自分の EVの実電費を把握することが、経済運転や充電計画を立てる上で重要になってきます。
電気自動車で選ぶべき電力プランは?
従量電灯プラン
従量電灯プランは一般家庭で最も一般的な電気プランです。使用量に応じて電気代が課金される従量制のため、EVの充電に伴う電気使用量の増加分が確実に反映されます。
メリットは、電気使用量が少ない月は電気代が抑えられること。デメリットは、EVを所有するようになると電気使用量が増えるため、電気代の負担が大きくなる可能性があります。
深夜電力プラン
深夜電力プランは、夜間の電力ピーク時間外(通常は23時から7時)の電力使用に対して割安な料金が設定されています。EVを深夜時間帯に充電すれば電気代を抑えられるというメリットがあります。
一方で、昼間の電力使用には割高な電力量料金が課されるため、EV充電以外の昼間の電気使用には不向きです。また、毎月の基本料金が高めに設定されている場合もあり、電気使用量が少ない世帯では割高になる可能性があります。
EV専用プラン
一部の電力会社や新電力会社では、EVユーザー向けの専用プランを設けているところもあります。通常は夜間の割安な時間帯に充電できるよう設計されており、EV保有世帯にとって有利なプランと言えます。
例えばまちエネの毎晩充電し放題!プランでは、設定した充電時間(例えば深夜1~5時)の電気充電量を除いた料金で利用することが可能です。
しかし、専用プランは新規に切り替える手続きが必要な上、一部の地域でしか利用できないなどの制約もあります。利用可能かどうかは事前に確認する必要があります。
電気代を抑えるためのポイント
夜間充電を活用する
EVの特性上、電気代を最小限に抑えるポイントは夜間の電力ピーク時間外に充電を行うことです。23時から7時の深夜時間帯であれば、電力需要が少ないため電力会社側も電力量料金を抑えた設定にしているためです。
従量電灯プランでも深夜時間帯の電力量料金は若干安くなっていますが、深夜電力プランやEV専用プランを選べば、さらに電気代を抑えられます。タイマー機能を活用すれば、就寝中や外出時でも自動で最適な時間帯に充電できます。
もちろん、家族の生活サイクルに合わせて柔軟に充電時間を変更できる点も、夜間充電のメリットです。電気自動車を運転する際の注意点として、日中にエアコンの使用を控えるなどの工夫で、一回の走行における消費電力量を抑えることも大切です。
適切な契約容量を選ぶ
家庭の電気プランでは、その世帯の最大使用電力(契約容量)に応じた基本料金が設定されています。これまでのガソリン車時代より電気使用量が増えるEV保有世帯は、契約容量の見直しが欠かせません。
多くの場合、EV充電に伴い契約容量をひとつ上のランクに上げる必要が出てきますが、基本料金も高くなります。毎月の走行距離から充電に必要な電力使用量を概算し、現行の契約容量で足りるか確認することが肝心です。
太陽光発電を導入する
太陽光発電を導入すれば、自家発電した電気で電気自動車を充電できるため、その分の電気代を削減することが可能です。また蓄電池とV2Hを導入することで、EVのバッテリーを非常時の電源として使用できるなど、太陽光発電と電気自動車の相性は非常に良いです。
まとめ
本記事では、電気自動車を利用することによる電気代の変化とその対策について詳しく解説しました。
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