2017年は蓄電池元年!ついに蓄電池の価格競争が始まる

CIC

蓄電池の人気が再び復活

日本では現在、震災の時の非常電源や電力不足による停電に備えとして、蓄電池の需要が年々高まっています。
後押しされるように、2011年には国が再生エネルギーを普及させるために蓄電池の補助金が始まりました。
しかし、2015年に補助金がなくなったと同時に、需要が下がったかのように思います。

ですが最近は、売電価格が下がったことにより、再び蓄電池の人気が復活しようとしています。
今回は、なぜ蓄電池が人気を帯びてきているのかについてご説明いたします。

長州産業のハイブリッド蓄電システムが登場

蓄電池の市場が盛り上がってきたのは、2015年(平成27年)ハイブリッド蓄電システムの登場がきっかけです。

CB-LMK64A

2015年2月に、長州産業がオムロンと提携して、それまで別々で必要だった蓄電池と太陽光発電のパワーコンディショナを1台でコントロールできるハイブリッド蓄電システムの販売をスタートしました。

実は業界で初めて、この1台で太陽光と蓄電池の双方をコントロールできる仕組みを作ったのはパナソニックです。

ハイブリッド蓄電システムとは、2012年2月に発表した創蓄連携システムと呼ばれるものと同じものですが、パワーステーション(長州産業で言うハイブリッドパワコン)がかなり大きく、重さも蓄電池ユニットと同じくらいありました。

それが、今回の長州産業のハイブリッドパワコンが大きさも重さも大幅に削減してきたのです。

メーカー 部材 容量 外形寸法 質量 設置場所
パナソニック
Panasonic

(LJB1146K)
パワーステーション 5.5kW 横630×縦1500×厚さ250mm 65kg 屋外用
蓄電池ユニット 4.65kWh 横450×縦600×厚さ156mm 60kg 屋内用
長州産業
CIC

(CB-LMK64A)
ハイブリッドパワーコンディショナ 4.8kW 横650×縦493×厚さ222mm 25kg 屋外用
蓄電池ユニット 6.4kWh 横406×縦640×厚さ165mm 60kg 屋内用

2012年 住宅用 創蓄連携システム 受注開始 | パナソニック
2015年 先進技術の融合により誕生した新型太陽電池モジュール[Gシリーズ] 発表 | 長州産業

他メーカーもハイブリッド蓄電システムを導入

2016年(平成28年)になり、長州産業だけがハイブリッド蓄電システムを採用していました。

すると、オムロンのパワーコンディショナを元々採用していたメーカー(東芝、Qセルズ、ソーラーフロンティア)が続々とハイブリッド蓄電システムを取り入れ始めます。
シャープは独自に開発をし、カナディアンソーラーはパナソニックの創蓄連携システムを採用しました。

結果、蓄電池市場が急激に復活しました。

蓄電池の価格競争

各社の蓄電池が出そろったことにより競争が加速し価格も下がってきましたが、理由は他にもあると思います。

一番の理由は、ハイブリット蓄電システムのおかげで、太陽光発電を販売している会社が蓄電池の提案をしやすくなったのだと思います。

太陽光発電は提案するたびに、各メーカ―のシステム設計ソフトを使って、何枚パネルが設置できるのか、架台等はどの位必要なのか、などの部材出しを行います。
以前は蓄電池の部材出しと太陽光発電の部材出しを別で行う必要がありました。

ハイブリッド蓄電池システムになったことで、太陽光発電の設計作業に組み込めるようになり、余計な手間なく蓄電池の見積りを作成することができるようになったのです。

2017年はさらに蓄電池の価格が下がる見込み

2017年(平成29年)は、パナソニックの創蓄連携システムのパワーステーションの軽量化が進んだり、Qセルズやカナディアンソーラーが蓄電池を取り扱い始めたので価格も下がり出しています。

そしてなにより、アメリカのテスラ社が破壊的価格の蓄電池パワーウォール2の発売を予定しております。
2017年の夏頃を予定しているそうですので、蓄電池市場に新たな風を吹き込む商品になりそうです。

最初の盛り上がりは蓄電池の補助金

もともと、蓄電池市場が最初に盛り上がりを見せたのは、2014年(平成26年)の蓄電池の補助金制度が始まった時からです。

EGS-LM72B

2014年に、国は2020年度までに世界シェア50%を取ることを目標に掲げ、総予算100億円、1住宅あたり最大100万円の補助金がスタートしました。

その当時の一番の売れ筋は、京セラの7.2kWhの蓄電池で、相場価格は210万円(税込)でした。

メーカー 部材 容量 希望小売価格 外形寸法 質量 設置場所
京セラ
Kyocera

(EGS-LM72B)
リチウムイオン蓄電池システム 7.2kWh 210万円 横900×縦1250×厚さ345mm 200kg 屋外用

2013年国内最大容量有無イオン蓄電システムの新タイプ発売開始 | 京セラ

この時には、補助金が90万円もらえましたので、実質負担額として120万円で7.2kWhの蓄電池をつけることができました。
これはさすがにインパクトが強く、受付開始から2か月経たず100億円の予算を使いきってしまいました。
しかし、なんと翌年度からこの蓄電池の補助金はなくなってしまいます。

蓄電池の補助金の仕組みについては以下をご覧ください。

2014年は90万円も補助金が貰えていて、実質120万円で蓄電池が購入できていました。
ですが、2015年3月には補助金がなくなったので、多少値引きを頑張っても200万円という金額に戻ってしまいました。
これではさすがに購入意欲は沸きません。

でももしかしたら、来年度は補助金が復活するかもしれない、という期待が販売する企業とお客様にはありました。
なので、当然のことながら売り控え、買い控えが起きます。
その結果、2014年に始まった蓄電池バブルは、1年ちょっとであっという間にはじけてしまったのです。

まとめ

こうして年毎に追っていくと、蓄電池市場が拡大する下地が昨年度で出来上がっていることに気づきました。
太陽光発電の価格が下がり、どうせならばセットで購入しても良いと思える価格帯になってきていることや、破壊的価格の蓄電池パワーウォール2という商品が市場に出てきたことから、これから蓄電池市場は盛り上がっていくと思います。

2017年は蓄電池元年になりそうです。

蓄電池の基本的なメリットや知識についてはこちらの記事をご覧ください。

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(2017年10月16日更新)

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