ホームセンターの太陽光発電・蓄電池は高い?実際の見積り事例から解説
太陽光発電や蓄電池を検討している方の中には、カインズやコーナンなどのホームセンターで相談している方も多くいます。
普段から利用している大手のホームセンターであれば、知らない訪問販売会社や太陽光販売会社よりも安心感があるように思えます。
さらに「ホームセンターなら大量仕入れをしているから安そう」と考える方もいるでしょう。
ところが、実際にソーラーパートナーズへ寄せられた相談を見ると、ホームセンター経由の太陽光・蓄電池で400万円前後、場合によっては500万円近い見積りも珍しくありません。
この記事では、ソーラーパートナーズへ寄せられた実際の見積り事例をもとに、ホームセンターで太陽光・蓄電池を購入するときに知っておきたいポイントを解説します。
- 1 結論|「ホームセンター=安い」とも限らない
- 2 ホームセンターで相談しても、実際に工事するのは別会社の場合がある
- 3 太陽光では、さらに「販売会社」が間に入ることがある
- 4 会社が間に入ると、なぜ価格が上がることがあるのか
- 5 実際、ホームセンター経由の見積りはいくらだった?
- 6 「400万円」は高いのか?
- 7 例えば5kW+10kWh前後で400万円を超える場合
- 8 ホームセンターで買うと高く感じやすいもう一つの理由
- 9 「工事費無料」も本当に無料なのかではなく総額で考える
- 10 ホームセンターで購入するメリットも大きい
- 11 ホームセンターの見積りが向いている人
- 12 一方、価格を重視するなら自社施工会社とも比較したい
- 13 同じメーカー・容量で比べると本当の価格差が分かる
- 14 まとめ|ホームセンターは安心感がメリット。ただし「大手だから安い」とは限らない
結論|「ホームセンター=安い」とも限らない
最初に結論を言うと、ホームセンター経由だから必ず安い・高い、というわけではありません。
実際、今回確認した相談データの中にも、相場に比較的近い価格や、太陽光単体では価格を抑えた提案があります。
一方で見積りでは、ソーラーパートナーズの自社施工会社の相場と比べて100万円以上差がある事例も複数確認されています。
この価格差を考えるときに重要なのが、「ホームセンターで買う=ホームセンターが販売から工事まで全部行う」わけではないという点です。
ホームセンターで相談しても、実際に工事するのは別会社の場合がある
ホームセンターの太陽光・リフォームサービスでは、ホームセンターがユーザーとの窓口になり、実際の工事は提携・協力施工会社が行う仕組みがあります。
例えばカインズでは、リフォーム工事について提携業者と連携して施工すると公式に案内しています。
コーナンも、店舗で受注したリフォーム案件を担当する施工店を募集しており、外部の施工会社と連携する仕組みが確認できます。
これは太陽光に限った特別な仕組みではありません。
キッチンやお風呂、外壁塗装など、ホームセンターのリフォーム事業では一般的な方法です。
ホームセンター自身が全国すべての地域に職人を抱えるよりも、地域の施工会社と提携する方が効率的だからです。
そのため、提携施工そのものが悪いわけではありません。
太陽光では、さらに「販売会社」が間に入ることがある
ただし、太陽光発電や蓄電池の場合は、施工会社だけでなく営業・販売を担当する別会社が関わるケースもあります。
実際にソーラーパートナーズへ相談いただいた方の記録を見ると、販売店名として、
- 日本ライフサポート
- バリューエコロジー
- エネックス
などの販売業者が確認されています。
つまり案件によっては、
ホームセンター → 営業・販売会社 → 施工会社
という形になっている可能性があります。
ユーザーからすると「カインズで太陽光を買った」「コーナンで申し込んだ」という認識でも、実際には複数の会社がサービス提供に関わっているケースがあるということです。
会社が間に入ると、なぜ価格が上がることがあるのか
太陽光発電の販売価格は、太陽光パネルや蓄電池そのものの仕入れ価格だけで決まっているわけではありません。
販売価格には、
- 営業スタッフの人件費(販売ボーナスを含む)
- 店舗・催事での営業費用
- 広告費
- 現地調査
- 見積り作成
- 施工管理
- 工事費
- アフターフォロー
など、さまざまな費用が含まれています。
ホームセンター、販売会社、施工会社と複数の会社が関われば、それぞれの会社に必要な管理費や利益もあります。
そのため一般論としては、販売から施工までを一社で行う自社施工会社と比べると、中間コストが発生しやすい構造になります。
ただし、ここで注意したいのは、「会社が多く入る=必ず高い」ということではありません。
ホームセンター側の仕入れ力や大量販売によって商品原価を下げられる場合もありますし、販売会社側が薄利で販売する場合もあります。
結局のところ、実際の見積りを比較して見る必要があります。
実際、ホームセンター経由の見積りはいくらだった?
では、実際の価格を見てみましょう。
2025年~2026年にソーラーパートナーズへ寄せられた相談の中から、設備内容と価格が比較的分かりやすいものを一部紹介します。
| 窓口 | 太陽光 | 蓄電池 | 総額 |
|---|---|---|---|
| カインズ | 長州産業 5.3kW | 9.7kWh | 430万円 |
| カインズ | カナディアンソーラー 6.975kW | オムロン12.7kWh | 400万円 |
| カインズ | 長州産業 5kW | 9.8kWh | 500万円 |
| カインズ | WWBソーラー 4.6kW | 7kWh | 385万円 |
| コーナン | エクソル 4.55kW | 10kWh | 363万円 |
| コーナン | 約6kW | 約12kWh | 445万円 |
| コーナン | エクソル 6.675kW | 15kWh | 450万円 |
※上記はソーラーパートナーズへ相談いただいた方からヒアリングした個別事例です。カインズ・コーナンの全契約を無作為抽出したデータではなく、平均価格や通常販売価格を示すものではありません。また、実際の販売・施工を提携事業者が担当しているケースも含まれます。
「400万円」は高いのか?
400万円という数字だけを見ても、それが高いのか安いのかは分かりません。
太陽光7kW+大容量蓄電池なら400万円でもおかしくないケースがありますし、太陽光3kW+小型蓄電池で400万円なら見方は変わります。
そこで参考になるのが、同程度の容量での相場です。
ソーラーパートナーズの2026年相場では、例えば、
- 太陽光5kW+約10kWh:247.4万円
- 太陽光5kW+約13kWh:282.3万円
- 太陽光7kW+約13kWh:275.0万円
となっています。
これと比べると、ホームセンター経由の相談にはかなり差がある事例があります。
例えば5kW+10kWh前後で400万円を超える場合
分かりやすいのが、太陽光5kW前後+蓄電池10kWh前後の提案です。
2026年の当社相場では、太陽光5kW+約10kWhで247.4万円です。
一方、ホームセンター経由の相談では、
- 5.3kW+9.7kWh:430万円
- 5kW+9.8kWh:500万円
という事例があります。
設備仕様や保証、住宅条件が完全に同じではないため、単純に「180万円高い」「250万円高い」と断定することはできません。
ただ、同程度の容量で100万円以上の価格差があるのであれば、少なくとも他社の見積りを見ずに決める必要はありません。
ホームセンターで買うと高く感じやすいもう一つの理由
ホームセンターで太陽光・蓄電池を提案された方の相談では、「工事費無料」「大幅値引き」といった説明もよく見られます。
例えば今回のデータには、
- 工事費無料
- 工事費30万円無料
- 600万円から340万円、さらに320万円へ値引き
といった説明を受けたケースがあります。
こうした提案を見ると、「260万円も値引きしてくれた」「工事費が無料ならかなり安い」と感じるかもしれません。
しかし、太陽光発電では値引き額そのものにはあまり意味がありません。
例えば最初に600万円と提示され、300万円値引きされて300万円になったとしても、他社が最初から250万円で販売していれば、後者の方が安いからです。
大切なのは、
「いくら値引きされたか」ではなく、「最終価格が同じ設備の相場と比べていくらなのか」
です。
「工事費無料」も本当に無料なのかではなく総額で考える
同じことは「工事費無料」にもいえます。
太陽光パネルは商品だけ購入して自分で屋根に置くものではありません。
必ず施工が必要なので、工事費も含めた事業全体で販売会社は利益を確保する必要があります。
そのため、見積書上で工事費が0円でも、設備本体などを含めた総額が安いとは限りません。
「工事費30万円が無料になった」という説明よりも、
太陽光5kW+蓄電池10kWhが最終的にいくらなのか
を見る方が比較としては正確です。
ホームセンターで購入するメリットも大きい
ここまで価格の話をしてきましたが、ホームセンターで太陽光発電を購入することには明確なメリットもあります。
知らない会社より相談しやすい
太陽光発電は数百万円の買い物です。
インターネットで初めて見た施工会社より、普段利用しているカインズやコーナンで相談できる方が安心という方は多いでしょう。
実店舗があること自体も安心材料になります。
施工会社を自分で探さなくていい
ホームセンター側が提携施工会社を用意しているため、ユーザー自身が施工会社を一から探す必要がありません。
カインズでも、一定の基準を満たした施工業者と連携する仕組みを案内しています。
価格だけではなく、「業者選びを任せられる」という点に価値を感じる人もいるでしょう。
何かあったときにホームセンターへ相談できる
実際の施工会社が別でも、ユーザーから見ればホームセンターという窓口があります。
小規模な施工会社に直接依頼することに不安がある人にとっては、大手企業が窓口になる安心感は大きなメリットです。
ホームセンターの見積りが向いている人
価格だけを最優先するのではなく、
- 自分で施工会社を探すのが面倒
- ホームセンターを窓口にしたい
- 価格差が多少あっても安心感を優先したい
という方であれば、ホームセンター経由も十分選択肢になります。
一方、価格を重視するなら自社施工会社とも比較したい
太陽光発電の価格をできるだけ抑えたいのであれば、自社施工会社の見積りも見ておくことをおすすめします。
自社施工会社の場合、一般的には、
営業・設計 → 施工 → アフターサービス
までを同じ会社で行います。
ホームセンターや販売会社などが間に入らないため、営業・流通上の中間コストを抑えやすいのが特徴です。
もちろん、自社施工会社であれば必ず安いというわけではありません。
ただ、ホームセンター経由の見積りが400万円だった場合、自社施工会社なら同じ程度の設備を300万円前後で提案できる可能性もあります。
一度比較してから決めても遅くありません。
価格以外でも重要なのが、実際の契約・施工体制です。
「カインズで相談したからカインズと契約する」と思っていても、契約書には別の会社名が書かれていることがあります。
見積りを受け取ったら、
- 契約相手はどの会社か
- 太陽光を販売する会社はどこか
- 実際に屋根に施工する会社はどこか
- 施工不良が起きた場合の責任窓口はどこか
- 保証を出す会社はどこか
を確認してください。
会社が複数関わっていても、それぞれの役割が明確になっていれば問題ありません。
逆に「実際に施工する会社は工事当日まで分からない」という状態であれば、一度確認した方がよいでしょう。
同じメーカー・容量で比べると本当の価格差が分かる
相見積りをするときにありがちなのが、全く違う商品を比べてしまうことです。
例えば、
- A社:太陽光5kW+蓄電池7kWh
- B社:太陽光6kW+蓄電池13kWh
では、B社の方が高くて当然です。
比較するなら、できるだけ、
- 太陽光メーカー
- 太陽光容量
- 蓄電池容量
- 全負荷・特定負荷
- 工事条件
を揃えましょう。
同じ条件で100万円差があれば、そこで初めて販売会社による価格差が見えてきます。
まとめ|ホームセンターは安心感がメリット。ただし「大手だから安い」とは限らない
カインズやコーナンなどのホームセンターでは、太陽光発電や蓄電池を気軽に相談できます。
身近な大手企業が窓口になることや、自分で施工会社を探さなくてよいことは大きなメリットです。
一方、ホームセンターのリフォームでは外部の提携・協力施工会社を使う仕組みがあり、太陽光発電ではさらに販売会社などが関わるケースも確認されています。
ソーラーパートナーズへ寄せられた相談でも、ホームセンター経由で、
- 5.3kW+9.7kWh:430万円
- 5kW+9.8kWh:500万円
- 6.975kW+12.7kWh:400万円
- 約6kW+約12kWh:445万円
など、当社相場と大きな差がある事例が確認されています。
重要なのは、ホームセンターという看板だけで判断せず、
- 実際の販売会社
- 施工会社
- 提案されている設備
- 最終的な総額
まで確認することです。
ホームセンターで見積りを取ったら、同程度の設備で自社施工会社にも一度見積りを依頼する。
そのうえで価格差と安心感のどちらを重視するかを判断するのが、最も失敗しにくい選び方です。






















