提案されている太陽光発電が相場価格から30万円の差。端数と考えるか否か?
島根県の方から太陽光発電の相談を頂きました。
内容は、
「ソーラーフロンティアとパナソニックで提案を受けているのだがどちらがいいと思うか?」
というものでした。
太陽光発電システム容量と日中電気使用量と価格とのバランス
ソーラーフロンティアは160Wのパネルが30枚で4.8kW、
パナソニックは233Wのパネルが24枚5.592kWという内容でした。
太陽光発電の相談を受ける中でも、ソーラーフロンティアが30枚乗るというのは非常に大きなお宅です。
いつも申し上げている事ですが、どのメーカーが最適かはいくつかの要素のバランスで決まります。
今回の方の場合は、
- ローンでの購入ではなく現金の一括購入を考えている。
- なるべく価格も抑えたい。
- 投資メリットは大きいものにしたい。
- 日中の電気使用量は、皆出かけてしまっているため、非常に少ない。
- 屋根が広く、ソーラーフロンティアでも4.8kW乗せることができる。
という条件の方でした。
これらの条件からすると一般的にはソーラーフロンティアの方が初期投資が下がりますのでお勧めします。
安くなるのが30万円くらいなら面倒臭い
ところが問題が起きました。
それぞれの提案の価格を聞くと、
- ソーラーフロンティア160W 4.8kWの価格が約220万円(税込) kW単価45.8万円
- パナソニックHIT233W 5.592kWの価格が270万円(税込) kW単価48.2万円
と、太陽光発電システムの価格は結構お高めです。
太陽光発電の相場価格から見てもそれぞれ30万円くらいは高いと思われます。
家の状況を確認しても特殊工事等も発生しないと思われました。
いつもならここでじゃあ他の会社の話も聞いてみましょうという事になるのですが、今回は違いました。
担当の方の印象もよかったのでしょう、
「30万円位の差なら今のままでいいかな~面倒臭いし」と仰ったのです。
100円の豆腐と86円の豆腐
その後この話は当社内で議論が起きました。
確かに日々太陽光発電のご相談に乗っている中で、このようなご相談者の方が一定割合いらっしゃるのは事実です。
30万円なんて端数だよと仰るような、お金があり余っている方であれば何も言いませんが、決してそのような方々ではありません。
太陽光発電の場合そもそもの金額が高いため、勘違いというか感覚違いを起こしてしまっているケースがほとんどです。
例えば、「豆腐で考えれば、豆腐を100円で買うか86円で買うか」と、
「ソーラーフロンティア4.8kWの太陽光発電を220万円で買うか190万円で買うか」は、
価格の差は比率的には同じ14%の割引です。
確かに86円の豆腐を買う為に、わざわざ遠くのスーパーに行くのは本末転倒な場合があります。
ただ、いくら太陽光発電でも30万円という金額はそんな簡単な金額ではないのではないかと私たちは思います。
このような方々に、
「ハッと我に返って頂くためにできる事はないのか?
我に返ってもらえなかったのは相談を受けた側の責任ではないのか?」
と反省し考えました。
太陽光発電では端数?30万円とはどのくらいなのか
その結果、30万円があったらどのような事ができるのかを具体的にお伝えしたら良いのではという事になり沢山の具体例を準備する事にしました。
- 大型の50型テレビ、食器洗い乾燥機、ヘルシオ(過熱水蒸気調理機能付き電子レンジ)、ドラム型洗濯乾燥機、ルンバ(自動掃除機)の全部で30万円くらいです。
- 1日2合、1日2食で計算して4年半分のお米代で30万円位です。
- 家族4人でディズニーランドに行ってその日はオフィシャルホテルに泊まって超豪華ディナーを食べ、翌日はディズニーシーに行ってその日もオフィシャルホテルに泊まって超豪華ディナーを食べて30万円くらいです。
- ご夫婦でグアム10日間の旅に出ても、30万円くらいです。
まとめ
情報を伝える側として、そして太陽光発電の業界に身を置くものとして、普段からわかりやすいようにという事は心がけていますが、
今回もなぜわかってくれないんだとやきもきしていました。
しかしこのように具体例に落とし込んでみて自分たちでも改めて30万円でここまでできるのかと驚きました。
まだまだ伝え方一つで変わる事がたくさんあると気づく事ができました。
次のご相談からは絶対に30万円位とは言わせません。
個人的には30万円を好きに使えるとなったら、国技館そばのホテルに15日間大相撲初場所の初日から泊まり込んで升席に通いつめ、夜な夜な両国界隈のちゃんこ屋を渡り歩き飲んだくれるをしてみたいです。
おそらくこれで30万円になると思います。
お世話になります。
産業用太陽光発電システムとして19.60kWの太陽光パネルを設置済みですが、当初は九州電力の電線に引き込みにあたり、九州電力と設置業者から二度三度と現場は確認していただいておりました。
その時点では、引き込みにかかる経費予算は3~4万円ほどであると伺っておりました。
設置完了してから九電からトランスの交換費用が発生するとの情報が後だしじゃんけんで相談されました。
先に現場確認まで何度も電力会社から来ていただいておりましたが、太陽光パネルの設置もわかっていながら、パネル設置後にトランスの設置報告はこちら側に落ち度がありますでしょうか?
電力会社と設置業者のいい加減な体質に不安と疑問を抱かずにはいられません。
対応はどのようにしたらよろしいのでしょうか?
宮下幸一郎 様
コメントありがとうございます。
「太陽光発電システムを設置した後に、電力会社からトランス交換が必要と言われた。どのように対応したらいいでしょうか?」
とのご質問ですね。
トランス交換という事ですのでおそらく追加で数十万円発生になったのかと思われます。
お気持ちお察しいたします。
今回の電力会社とのやりとりは推測ですが、あくまで電力会社の方の個人的見解としてのものであったのではと思います。
以前もこのようなお話し聞いた事がございます。
産業用の太陽光発電システムですとこの電力会社に絡む費用がいくら発生するかわからないという事が導入のネックになっている事、調べて分かった際にその金額の大きさに太陽光の導入自体を断念するという事が発生しています。
太陽光発電に伴う電力会社絡みの費用を正確に計算する場合は、電力受給契約の申し込みをした後に電力会社と協議に入ります。
この協議をしない限り正確な費用は出てきません。
今回のケースですとその電力会社の方が太陽光発電導入に伴いトランス交換までは発生しないと考えたか、そもそもトランスの事まで考えなかったはわかりませんが、どちらにしろおそらく個人的な意見であったのではと思います。
もし電力会社の方がこれ以上はびた一文かかりませんというような言い方をしていたのであれば問題です。
もしくは正確には協議をしないとわからないという説明をしていなかったのであればその点が問題であると思います。
なお、この度は皆様の参考にもなると考え、教えて!答えて!ソーラーアドバイザーにも掲載させていただきました。
太陽光発電を設置後、電力会社さんからトランスの交換費用が発生すると言われました。