太陽光発電 工事の流れを写真で解説(スレート屋根編)

太陽光パネルを架台に固定している様子

太陽光発電の屋根工事の流れ

太陽光発電を設置する時に、屋根の上でどのような作業が行われているのでしょうか?

自宅に太陽光発電を設置する場合でも、ほとんどの場合は実際の工事の様子を見ることはできません。

見えないの所で何をやっているのかわからないのは不安だと思いますので、今回は一般的なスレート屋根の工事手順を解説します。

スレートはどんな屋根材か?

スレートは、セメントと繊維を合成して作られる屋根材です。
軽さと扱いやすさから、日本国内で広く用いられています。

また、スレートは他の屋根材と比較して穴を空けたり加工することが容易なため、太陽光発電の工事のしやすい屋根材です。

日本で主に使われる屋根材

スレート
和瓦
ガルバリウム
洋瓦
折板(せっぱん)
アスファルトシングル

工事開始前の準備

近隣への挨拶

太陽光発電の工事では電動ドライバーの音が出たり、作業員の出入りがありますので、工事前に近隣の方に挨拶をして回ります。

パネルを上げるためのスライダー(昇降機)をセッティング

太陽光パネルを屋根上に運ぶスライダー

パネルは1枚15kg~20kgの重量がありますので、パネルを屋根上に上げるためにはスライダー(昇降機)を使用します。

スライダーを設置するときに建物に傷がつかないように注意しながら設置します。

設置した後も、スライダーが正常に動くか、スライダーが動いた時に建物にぶつからないかをチェックします。

太陽光発電の工事手順(屋根上作業)

墨出しでパネル位置を確定

墨つぼを使用してパネルのラインを引く

パネルの設置位置を決めることを墨出しと言います。

墨つぼという屋根に線を引く道具を使用して、縦・横・斜めに線を引いていきます。

墨出しでラインが入った屋根

パネルや金具の位置はメーカーによって細かく決められています。

メーカールールを無視するとメーカー保証が受けられ無くなる上、安全確保のためのJIS規格を満たすことができなくなります。
JIS規格によって耐風圧性能などが守られていますので、保証と安全のために慎重に墨出しを行います。

下穴を開ける

架台を固定するビスを打ち込むために、事前にスレートに穴を空ける「下穴開け」を行います。

20年以上、雨漏りせず、風圧に耐えられるように、メーカー指定の固定位置にチョークなどで印をつけ、穴を空けます。

1.穴を空ける位置を合わせる

2.ドリルで穴を空ける

下穴にコーキング(防水処理)を施す

雨漏り防止のために下穴にコーキング剤(防水材)を注入

先ほど開けた下穴に防水処理(コーキング)を施します。
コーキング材という樹脂を下穴に注入して、雨水が浸入する可能性のあるすき間をふさぎます。

安価なコーキング材を使用すると、長期の使用に耐えられません。
不安な場合は契約前に業者からコーキング剤の種類を聞いて、ソーラーアドバイザーや別の業者に意見を聞いてみてください。

屋根に架台を固定

架台をビスで固定します。

フレームを取り付けるための支えとなる部分を架台と言います。
垂木や野地板にしっかり固定してパネルの重量に耐えられる強度を確保します。

東芝のスレート板金金具(固定前)

東芝のスレート板金金具(固定後)

架台の裏面。黒いのがブチルシート。

架台の裏(屋根材に接する面)には、雨水の浸入を防ぐためのブチルシート(ゴム状の防水材)がついています。
強い粘性を持ったシートです。

ねじ山・架台の周辺など、徹底的にコーキング

架台とスレートの隙間からの水の浸入を防ぐため、左右と上部をコーキング。
下部は、万が一水が浸入してしまった時の水の逃げ道として開けておきます。

ねじに水が付くと、ネジをつたって水が浸入する事によって雨漏りのリスクが増えますので、ねじ山もしっかりとコーキングを行います。

コーキング処理されたアンカー架台(長州産業)

ヘラでコーキングを伸ばして防水性アップ

架台とフレームもしっかり固定

架台とフレームを固定

太陽光パネルを設置するフレームを設置する作業です。

フレームと、架台をボルト・ナット・ワッシャーなどでしっかりと固定。
締め付ける強さ(トルク)が規定されていますので、規定のトルクでしっかり固定。

不陸ふりく調整でパネル・フレームのゆがみを無くす

水糸を使ってフレームが水平か確かめる

フレームの高さと端を合わせます。

架台とフレームを完全に固定する前の仮止めの段階で不陸調整をしてフレームの高さをそろえて、フレームのゆがみを無くします。
フレームが平らになるように、水糸と呼ばれる糸で水平になるように調整します。

位置が揃っていないフレームにパネルを設置すると、パネルがゆがんでしまい故障の原因になります。

フレームに太陽光パネルを配置

スライダーで太陽光パネルを屋根上に運ぶ

フレームが組みあがったら、パネルを配置していきます。

太陽光パネルは一枚の重さが15kg~20kgで大きさは畳一枚程度です。
風にあおられないように慎重に運びます。

設置するときに、太陽光パネルの裏側についているコネクタの接続も行います。
アース線も忘れずに設置します。

軒先のカバー、パネル押さえの金具を付けて、屋根上の作業は完了です。

パネルのコネクタ結線とアース線の処理

全ての工程が完了したら、パネル表面の清掃

屋根上の作業と同時進行で屋内の電気工事も行います。
電気工事の様子はこちら。

まとめ

冒頭にも申し上げました通り、スレートは陶器瓦など他の屋根材と比較して工事のしやすい屋根材です。
工事がしやすい分、施工例が多く工法が確立しています。
表面がザラザラして滑りにくいため作業がしやすい事もあり、「スレート屋根なら慣れている」という工事担当者も多いでしょう。

ただ、工事がしやすいだけに慢心してしまう可能性があります。

安心して工事を任せられるかどうかは「責任感」です。
極端な話ですが、アルバイトの方ばかりの施工チームですと「とにかく早く帰りたいから早く終わらせよう。品質は二の次。」という事になりかねません。

経験豊富な方は、気を抜いて工事する事の恐さを知っていますので、どんな現場でも気を抜きません。
安心施工のために、ベテランの方がいる施工会社にお願いする事を強くお勧めします。

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(2017年2月27日更新)

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