自社施工の太陽光発電業者を選ぶ、メリットとデメリットは?
太陽光発電は自社施工の施工会社に任せれば安心なのでしょうか?
施工会社を選ぶ際に悩ましいのが、
- 工事を自社で行う会社 (自社施工)
- 工事は下請けに依頼する会社 (外注施工)
のどちらを選ぶか、という点です。
自社施工と外注施工、どちらを選択したら良いのでしょうか?
どちらが正しい選択かを知るためには、自社施工のメリットとデメリットの両方を網羅的に知る必要があります。
どちらが正しい選択なのかは「メリットとデメリットどちらの影響が大きいか」あるいは「どちらが大きいと感じるか」に他ならないからです。
ここからは、メリットとデメリットを列挙していきますが、結論から申し上げてしまいますと、自社施工にはデメリットと言えるデメリットはほとんどありません。
メリットの大きい、自社施工の会社を選ぶのがおすすめです。
それではまずは「そもそも自社施工とは何か?」について解説していきます。
太陽光発電の施工会社と販売会社
太陽光発電の会社には、以下の2つのタイプがあります。
- 施工会社
- 販売会社
文字通り、「太陽光発電の工事を行う」のが施工会社で、「太陽光発電の販売を行う」のが販売会社です。
販売会社は、工事はせず販売のみを行う会社です。
太陽光発電の「施工会社」とは具体的にどのような会社なのか?
太陽光発電の施工会社を具体的にイメージするためには、ご自宅を建てた時の事をイメージしていただくと分かり易いと思います。
工務店(ハウスメーカー)が全ての工事をするわけではなく、電気は電気工事業者、屋根は屋根業者、外構は外構業者が担当していたのではないでしょうか。
パワコンや接続箱の設置などは電気工事士の資格がないと行う事ができない
太陽光発電の施工会社は、その中でというと電気工事業者に近い存在です。
あなたの家の電気工事を担当した会社も、太陽光発電の工事の経験があるかもしれません。
太陽光発電以外には、資格・許認可面で共通する、オール電化・空調などのその他電気工事を中心に請け負っています。
会社によっては、リフォーム工事を手掛けている会社も存在します。
本業が屋根工事で、太陽光発電も手掛けている、という会社も多いです。
太陽光発電の工事をするには、許可が必要
電気工事士の資格試験は、一般財団法人電気技術者試験センターが行う
どんな会社でも太陽光発電をの工事が出来るわけではなく、電気工事業を行うためには、登録電気工事業者に登録する事が必要です。
また、第二種電気工事士の有資格者を雇う必要があります。
太陽光発電の工事には、第二種電気工事士の資格が必要な電気工事が含まれるためです。
※出力が50kW以上となるような、広大な土地や工事屋根に設置する場合は、第一種電気工事士または認定電気工事従事者が作業を行う必要があります。
請負金額が500万円を超えるような工事を行うためには、施工会社が建設業許可を取得している必要があります。
また、メーカーの施工研修を受講して受けられるメーカー施工IDを有している職人を雇う事も必要です。
つまり、一定の技術レベル、資格や許認可が無いと施工会社になれないのです。
太陽光発電の「販売会社」とは具体的にどのような会社なのか?
販売会社は、太陽光発電の販売を行う会社です。
イメージしやすいのは、ショッピングセンターやホームセンターなどの商業施設にブースを構えている会社です。
ショッピングセンター等で風船を配っているのを見かけることがあると思いますが、そういった会社は販売会社が多いです。
※もちろん、商業施設にブースを構えていても自社できちんと施工する会社も存在します。
工事の場合と異なり、太陽光発電は販売に必要な資格・許認可がありません。
不動産販売会社では宅建の資格が必要ですし、医薬品や酒類の販売には販売の認可が必要ですが、太陽光発電には存在しません。
太陽光発電の会社が信用できる会社かどうかを見極めるのは、難しいと言えます。
太陽光発電の他にも、ウォーターサーバーなども販売している事が多い
基本的に販売会社は営業力の高い会社が多く、扱う商品も太陽光発電に限らず様々です。
太陽光発電と相性のいい蓄電池・オール電化・家電製品・リフォーム工事などを販売する会社も多く、ウォーターサーバーの販売を行っている会社も存在します。
珍しいところでは、パワーストーンを販売している会社も過去にありました。
再生可能エネルギーの売電価格が高くなった2009年4月以降、太陽光発電がぐっと身近になった関係か、営業力に自信のある販売会社が太陽光発電に多数参入しています。
販売する商品ごとに会社を立ち上げるのも珍しくありませんので、比較的新しい会社が多いのも特徴です。
太陽光発電は「自社施工」より「外注施工」が一般的
太陽光発電の場合は、販売会社がお客様と契約をかわし、販売会社が施工会社に工事を注文する外注施工の形が一般的です。
下請け工事という表現の方がしっくりくる方もいらっしゃるかもしれません。
販売会社が「依頼する側」を意味する元請けで、施工会社が「依頼される側」を意味する下請けになるという事です。
一方の自社施工とは、「工事を下請けに依頼せず、1社で販売から施工まで一貫して行う事」を言います。
太陽光発電を自社施工の会社から買うメリット・デメリット
自社施工というと、言葉の響きから「なんとなく外注にするより良さそう」というイメージが湧きますが、具体的なメリットとデメリットは以下の通りです。
- 工事に対する責任感が強く、安心施工
- 中間マージンが発生しないために金額が安い
- 工事担当と営業担当の連携が取れているのでトラブルが少ない
- アフターサービスが充実
- 営業マンがうまく説明できなくて、分かりにくいことがある
- 言葉遣いが丁寧でないことがある
- 工事の事になると話が止まらなくなる
- 店舗が不便な場所にあったりWebサイトのデザインや情報が古かったりする
自社施工の会社から買うメリット
自社施工の会社から買うメリット その1
工事に対する責任感が強く、安心施工
自社施工の会社は、責任感が強く、工事に安心感の高い会社が多いのが特徴です。
責任感の強い理由は、自社で施工するため、工事の責任を自社で取るしかない為です。
一方の外注施工の場合は、複数の業者が工事に関わることで、トラブルが発生した時に責任のなすりつけ合いが発生する可能性が高まります。
2015年10月に発生した、データ改ざんによる横浜市のマンション傾斜問題でも、下請け施工会社と元請け施工会社の間で責任のなすりつけ合いが発生してしまいました。
複数の業者が関わるとどうしても甘えが出てしまい、責任感の欠けた対応になってしまう事があるのです。
太陽光発電も複数の業者が関わるのではなく、自社施工の会社にお願いするのが、長期間安心して太陽光発電ライフを送るコツです。
自社施工の会社から買うメリット その2
中間マージンが発生しないために金額が安い
外注施工より自社施工の方が、価格が安く済むケースが多くなります。
外注施工は、販売会社・施工会社それぞれが利益を確保する必要が生まれ、価格が高くなるためです。
いわゆる中間マージンというもので、関わる業者が多ければ多いほど、中間マージンは多くなります。
中間マージンをカットして、「いいものを安く提供」している良い例がユニクロです。
通常の洋服屋では、衣類を製作するアパレルメーカーと販売する洋服屋がいて成り立っています。
ユニクロは自社工場を持ち、製作・販売の両方を自社で行いました。
結果、高品質で使いやすいデザインの自社商品がユニクロの店舗には並んでいます。
しかも低価格です。
ユニクロは、「いいものを安く提供する」代表的な企業と言えるでしょう。
太陽光発電も、施工会社から「直接工事を買う」ことでいいものを安く手に入れることが出来ます。
薄利多売にするあまり、倒産してしまう可能性もあります。
激安の販売会社には気を付けて下さい。
激安販売会社は、価格は安いのですが、適正な利益を取っていません。
少しでも利益を確保するために、未熟な職人や安価な材料を使用する必要がどうしてもでてくるため、工事トラブルが発生する可能性が高まります。
また利益が少ないため、倒産してしまうリスクも高くなります。
中には、太陽光発電が売りやすい今の時期に薄利多売で販売し、売れなくおなったらわざと会社をつぶすという事を行っている会社も存在します。
そのような長期間使用する太陽光発電の設置工事を依頼するには、不安が残ります。
工事トラブルの一例はこちら
自社施工の会社から買うメリット その3
工事担当と営業担当の連携が取れているので、トラブルが少ない
太陽光発電の工事のトラブルは、工事担当と営業担当の連携ミスが大きな原因の一つです。
よくあるトラブルが、工事当日に発注ミスが発覚するケースです。
これは、設計段階で工事担当者ときちんと打ち合わせできていれば防ぐ事のできるミスです。
営業担当と、施工スタッフの連携が取れていれば、ミスは事前に防ぐことが出来る
発注ミスが発生するとどうなるかというと、工事の人員を確保したのにも関わらず、当日工事を行う事が出来ない、という事が起こります。
あり得ないと思うかもしれませんが、メーカー保証がなくなるのを知りながら、発注ミスの部材で無理矢理設置してしまう会社も存在します。
正しい部材を発注して、日を改めて工事をするのが当たり前ですが、人件費と誤発注の分が赤字になってしまうので、無理矢理設置してしまう事があるのです。
最悪のケースでは雨漏りトラブルを招く事もありますので、そもそも連携ミスの少ない自社施工の会社から見積り依頼を取りましょう。
自社施工の会社から買うメリット その4
地域密着で、アフターサービスが充実
アフターサービスについても自社施工の会社は安心です。
安心の理由は、工事を行った会社がアフターサービスをしてくれる為です。
設置工事をした職人さんが、設置後も見てくれるという安心感は大きいです。
自宅から近い会社の方が対応が迅速
また、自社施工の会社は、地元密着の会社が多いのも大きな特徴です。
倉庫から朝一番の工事に間に合うような距離が基本ですから、対応可能範囲は狭くなります。
対応可能範囲が狭い事は一見デメリットのようですが、店舗や倉庫とご自宅の距離が近いという事は、地元密着になりやすいという事です。
何かあった時も迅速に対応してもらうことが出来ます。
自社施工の会社から買うデメリット
自社施工の会社から買うデメリット その1
営業マンがうまく説明できなくて、分かりにくいことがある
販売会社ですと、営業のスペシャリストが販売を行います。
ですが、自社施工の会社の場合、工事を本職とする方が営業担当をしているケースがほとんどです。
工事の事には詳しいのですが、詳しすぎるせいかお話がマニアックになりがちで分かりにくかったり、売電など太陽光発電の基本的な考え方をあまり説明してくれなかったり、という事があるようです。
説明を受けてわからないことや、説明が不十分だと感じた事がございましたら、ソーラーパートナーズにいつでもご質問下さい。
自社施工の会社から買うデメリット その2
言葉遣いが丁寧でないことがある
また、言葉遣いに特徴がある事があります。
もちろん、乱暴な言葉遣いをするわけではありません。
教科書のような敬語ではないケースがある、という事です。
「気さくな方でかえって良かった」という方もいらっしゃいますが、正直これは改善の必要なポイントだと思います。
自社施工の会社から買うデメリット その3
工事の事になると話が止まらなくなる
自社施工の会社の営業マンは、自分でも工事をする方がほとんどですので、工事の事となると時間を忘れて話し続ける方がいらっしゃいます。
悪気があるわけではないのですが、冗長に感じてしまう事もあるかもしれません。
ソーラーパートナーズ認定企業にも熱弁される方が多いのですが、その分、知識の豊富さと熱意の強さを感じます。
自社施工の会社から買うデメリット その4
店舗が不便な場所にあったり、Webサイトのデザインや情報が古かったりする
自社施工の会社は、駅前などの目立つ位置にある事は少なく、駅から距離があるなど、不便な場所にある事が多いです。
駅から遠くになってしまうのは、自社施工を行うために、倉庫や広い駐車場と一体になっている場合が多いためです。
もちろん、工事部隊の本拠地とは別に駅前にショールームを持っている施工会社もありますが、少数派と言っていいでしょう。
ご訪問して、倉庫がどこにあるのかはっきりしない場合は、自社施工でない可能性があります。
担当の方に、倉庫の所在地を確認しましょう。
また、Webサイトに関しても、「最新情報があまり更新されてない会社」もあります。
自社施工の会社ではWebサイトにこだわるよりも工事にこだわった方がいい、と考えているようでWebサイトの更新がおろそかになっていることがあります。
職人気質で、直接お話して説明したい、という思いもあるのだと思います。
まとめ 自社施工のメリット・デメリット
自社施工のメリット・デメリットは、以下の通りです。
- 工事に対する責任感が強く、安心施工
- 中間マージンが発生しないために金額が安い
- 工事担当と営業担当の連携が取れているのでトラブルが少ない
- アフターサービスが充実
- 営業マンがうまく説明できなくて、分かりにくいことがある
- 言葉遣いが丁寧でないことがある
- 工事の事になると話が止まらなくなる
- 店舗が不便な場所にあったりWebサイトのデザインや情報が古かったりする
「自社施工の会社から買うデメリット」で挙げた項目は、デメリットと言えばデメリットですが、工事やアフターメンテナンスが低品質になるようなマイナス要素はありません。
一方で自社施工の会社から買うメリットは、工事の品質やトラブルの少なさに影響する、重要な事ばかりです。
また、中間マージンを省くことが出来る、という金銭的なメリットもある事が分かります。
太陽光発電を設置するのであれば、設置後も長期間安心の自社施工の施工会社にお願いしましょう。
太陽光発電はほとんどの方にとって、「人生で一度きりの買い物」です。
後悔のないよう決断していく中で、何を元に選べばいいのか、悩ましい所かと思います。
価格ももちろん大事ですが、大切なご自宅に悪影響が無いかどうかを重要視する事が、後悔をしない最大のポイントです。
ソーラーパートナーズは、「自社施工の会社によるネットワーク」です。
2つのルールで認定施工会社の工事品質を高めています。
2つのルールと は、「厳しい認定基準」と「認定施工会社の工事品質チェック」です。
施工会社として認定時のチェックと、実際に現場で工事内容をチェックするダブルチェックであんしんの太陽光発電をご提案します。