【2018年7月3日追記あり】経済産業省による事業計画認定の遅れについて

2019年6月12日の日経・NHKへの解説はこちら solar-partners.jp
カテゴリ: 売電
2019年の売電価格に関する情報はこちら solar-partners.jp

【2018年7月3日追記】

2018年7月2日に経済産業省資源エネルギー庁より、
「2017年度価格の案件については審査を終え、2018年度価格の案件についても順次審査を開始した」とのアナウンスがありました。

「順次」とのことではありますが、ようやく2018年度の売電価格で申請をしていた案件についても、売電が開始できる目途が立ちました。

事業計画認定遅れが続いています

2018年度が始まって2ヵ月が過ぎましたが、2018年度の事業計画認定がおりない状況がまだ続いています。

せっかく太陽光発電を導入しても、事業計画認定がおりなければ系統連系することができず、稼働させることができません。

太陽光発電をローンで購入し、工事が完了している人にとっては、太陽光発電がメリットをまだ生み出していないにも関わらず、ローンの返済が始まってしまっているという状況です。

とんでもない状況だと思います。

昨年度からFIT法が改正された影響で、事業計画認定が出るまでに2ヵ月程度もかかってしまうようになりましたが、現時点では、その2ヵ月もはるかに上回って審査が長期化してしまっています。

2017年度の締め切り直後に事業計画認定を申請した人に至っては、実に5ヵ月間もの長期にわたって待たされている状況が続いているわけです

販売店から「認定がおりるまでに時間がかかる」と説明を受けていたとしても、さすがにここまで長引くと不安になってくるのではないかと思いますので、少しでも正確な現状をお伝えし、余計な不安を取り除ければと思います。

事業計画認定が遅れている理由

これほどまでに事業計画認定がおりるまでに時間がかかってしまっているのはなぜなのでしょうか。

考えられる理由を解説したいと思います。

理由1 審査が複雑になったため

2017年4月から改正FIT法が施行されたことで、これまでの「設備認定」という考え方から「事業計画認定」という考え方に大きく変わりました。

「設備認定」であれば、一定の要件を満たした設備であることを確認できさえすれば認定を出すことができます。

これに対して、「事業計画認定」の場合は、設備が適切であることが求められることに加えて、「事業」として維持管理計画が適切か、将来廃棄するときに向けた資金計画が適切かなど、設備認定のときよりも、より複雑な審査が必要となります。

さらに、それだけでなく、ルールの裏をくぐって儲けようとする一部の悪い人たちがいるために、厳密な審査も必要な状況となっています。

このように、審査プロセス自体がこれまでよりも複雑になってしまっているせいで、認定がおりるまでに時間がかかってしまっています。

理由2 「みなし認定」の処理に時間がかかっているため

FIT法が改正により認定制度が変わったことで、既に導入済みの太陽光発電については、一旦、「みなし認定」の状態となり、改めて事業計画認定を申請しなければ売電し続けることができないことになりました。

「みなし認定」された太陽光発電は、昨年のうちに一気に事業計画認定を改めて出すことになったわけです。

この「みなし認定」は住宅用太陽光発電も対象になったため、膨大な数の事業計画認定が経済産業省に押し寄せました。

そのため、認定手続きを行う部署が「みなし認定」の処理に時間を取られ、新たな事業計画認定の審査になかなか入れなくなり、認定が遅れてしまっているのです。

「みなし認定」について詳しくはこちら solar-partners.jp
カテゴリ: 申請

理由3 太陽光発電の導入が増えているから

そして何より、審査が遅れているのは、太陽光発電の導入そのものが増えていることが理由となっています。

太陽光発電のメリットが世の中に浸透し、太陽光発電が一般の人にも身近になった結果、多くの太陽光発電が導入されるようになってきています。

導入される太陽光発電が多ければ、当然それに伴う認定審査も多くなります。

その結果、審査業務が滞ってしまっているわけです。

太陽光発電の導入が増えている理由はこちら solar-partners.jp

今後の見込みは?

昨年度、経済産業省は、事業計画認定の審査を担当する人員を倍増することで審査遅れに対応すると言っていましたが、2018年度はそこからさらに人員を増やして対応するようにしているそうです。

人員が増強された分、シフト制にして、昼間だけでなく、夜間も審査業務を行うことで、少しでも早く認定がおりるように努力しています。

経済産業省としてもできるだけのことはやってくれているようですので、事業計画認定の審査業務が正常化するのも時間の問題だと思います。

まとめ

事業計画認定の遅れが非常事態とも言える状況になっていますので、認定がおりてから工事を行うようにしていると、販売店は資金繰りができず、倒産しかねません。

販売店としては、事業計画認定審査に関するこのような現状をお客様にきちんと説明した上で、工事を実施していくことが現実的な対応と言えるでしょう。

ここまで認定遅れが出てしまっているのは、現場の状況を考えずに制度変更を急いだ経済産業省の責任が重いと思います。

太陽光発電が連系していないにも関わらず、先にローン返済が始まってしまう人にとっては不満もあると思いますが、売電できる期間自体が短くなるわけではないので、連系できる日を楽しみにお待ちいただきたいと思います。

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