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太陽光発電とV2Hをうまく組み合わせるメリット ZEHの実現に向けて

V2Hとは?

皆さんは「V2H」という言葉を聞いたことがありますか?
「EV」なら耳にしたことがあるかもしれませんが、「V2H」はまだあまり一般的ではないかもしれませんね。
V2Hとは「Vehicle to Home」の略で、電気自動車(以下、EV)等の電力を家庭用の電力供給源として利用することを指します。

東日本大震災以降、停電時への備えとして家庭用蓄電池に対する需要が高まる中、EVが「走る蓄電池」としてクローズアップされ、V2Hに対する関心が集まっています。一般的な家庭の定置型蓄電池に比べてより大容量ですし、貯めた電気をEVの走行に使うだけでなく、家庭内で使うこともできるため、エネルギーをより効率的に使うことができます。

さらに、後に詳しく述べますが、家庭におけるエネルギー自給自足の観点から、太陽光発電とセットにした導入も積極的に進められています。
それではまずV2Hの構成要素から見てみましょう。


出典:三菱自動車EV-Life.comホームページ|三菱自動車工業株式会社

V2Hの構成要素

「Vehicle to Home」なので、EVと家を接続する必要があるわけですが、その際にはEV用のパワーコンディショナー(以下、パワコン)を間に設置します。
このパワコンによってEVが蓄積している直流電力を家庭内で使えるよう、交流に変換するのです。
太陽光発電を既に導入されている方は、パネルに加えて太陽光発電用のパワコンも設置されているはずなので、理解しやすいと思います。
EV用のパワコンについては、現在主なものとして以下のような製品が発売されています。

メーカー名 製品名 出力
ニチコン EVパワー・ステーション 6kW
三菱電機 SMART V2H 6kW

一方、V2Hに対応しているEV(PHEV:プラグインハイブリッドカーを含む)には、例えば以下のようなものがあります。

メーカー名 車名 車種
日産自動車 リーフ 普通・小型自動車
e-NV200 普通・小型自動車
三菱自動車 i-MiEV 軽自動車
MINICAB-MiEV 軽自動車
MINICAB-MiEV Truck 軽自動車
アウトランダーPHEV 普通・小型自動車

上記EVは現時点で政府による補助金の対象となっています

V2Hと太陽光発電を組み合わせるメリット

V2HはハウスメーカーのCMや自動車メーカーのCM等、色々な文脈で語られることがありますが、その位置づけや今後の動向を考える場合、V2H単独で捉えるよりも、「家(Home)」を中心として、太陽光発電やHEMS(Home Energy Management System)等、その他の要素と合わせて捉えた方が理解しやすいでしょう。

「家」を中心に考えると、今後向っていく方向性はZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)です。
ZEHとは、家庭で消費するエネルギーと太陽光発電等で発電した創エネルギーとがほぼ相殺される住宅を指しますが、政府は2030年までに新築住宅の平均でこのZEHを実現することを目標に掲げ、導入を推進しています。

こういった流れを受け、住宅やその関連業界も将来のZEHを見据えた商品開発を積極的に進めています。
ZEHの文脈でV2Hを見れば、V2Hは太陽光発電等、その他の要素と連携し、ZEHを実現するための一要素と言うこともできます。
つまり、V2H、太陽光発電等が相互にうまく連携することがより重要なわけです。

それでは、V2Hと太陽光発電等とが連携することで、具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか。以下、3つの点について順に見ていきたいと思います。

1.災害時の安心感のメリット

大規模災害が発生し、電力会社からの電力供給が止まったケースを考えます。
EVを蓄電池として単独で活用する場合、その時点でEVに貯まっている電気を家庭内に送り、照明や空調、携帯電話の充電等に使うことができます。
しかしながら、そんなに長くはもたないでしょう。

他方、太陽光発電とV2Hを連携させると、災害時でも昼間に太陽光で発電できます。
余った電気を大容量のEVに貯めておけば、発電しない夜間の電力も賄うことができます
創エネと蓄エネがセットになることで、より災害時の安心感が増します。

2.経済性のメリット

日中、太陽光発電で発電し、余った電気を電力会社に売電します。
電気料金の安い夜間に、EVに電気を貯めておいて、それを日中、EV走行や家庭内で消費することによって、年間の光熱費が大幅に抑えられます(セキスイハイムの試算例では、1年間でトータル約53万円の節約になるようです*1。)。

電力自由化後、時間帯や電力需給の状況によって電気料金が変化するプランが登場するようになると、電気料金の高い日中に電力を購入する必要性が低い分、経済性はよりアップしそうですね。

3.環境性のメリット

『2.経済性のアップ』で述べたように、夜間に大容量のEVに電気を貯め、電力需要が高まる日中にそれを使用することにより、電力需要のピークシフトに貢献します。
また、太陽光発電を導入し、日中発電した電力を自家消費することによってもピークシフトへの貢献は可能です。

ピークシフトについて少し補足すると、特に夏場はその傾向が顕著ですが、電力需要がピークに達するのは日中であり、ある特定の時間帯に需要が極大化します。
一時的に極大化した電力需要に対して、電力会社は化石燃料を燃やす火力発電で対応しますので、その時間帯に電力購入量を減らせばその分化石燃料の消費も減り、系統安定化という側面に加えて環境面でもより良いことになります。
資源エネルギー庁幹部も太陽光発電がもたらすピークシフトの効果を特に高く評価しています。

ピークシフトの効果は、EV、太陽光発電それぞれを単独に導入した場合でも得られますが、同時に導入することにより、その効果は増します
さらに、同時に導入することで、太陽光という自然エネルギー起源の電力が系統により多く供給されるようになるため、より環境性がアップすると言えるでしょう。

また、そもそものZEHの実現という点に戻ると、太陽光発電とV2Hとの連携によって家庭のエネルギー自給率を高めることができ、ZEHの実現が近づきます
セキスイハイムの試算例*1では、太陽光発電(4kW)のみを設置した住宅では家庭のエネルギー自給率が約21%であるのに対して、太陽光発電(10.4kW)とV2Hとを組み合わせた場合、それが約71%になるとしています。

以上、3点を順に見てきましたが、重要なことは、V2H、太陽光発電単独ではなく、「家」を中心として各々がうまく連携することによってより高い効果を発揮するということです。

2019年問題対策としても注目集めるV2H

2019年問題は2019年に約56万件の固定価格買取期間が終了し、売電価格が大幅に下落するという話ですが、その対策としてもV2Hに注目が集まっています。

V2Hがあれば、太陽光発電で作った電気を電気自動車の運転だけでなく、ご家庭でも使用することで最大限に自家消費することができるので、安い金額で売電する必要がなくなります。

電気自動車は一般的な家庭用蓄電池より蓄電容量が大きいという特徴もありますので、V2Hと電気自動車の組み合わせは、2019年問題対策の有力な選択肢となるはずです。

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V2Hと太陽光発電をうまく連携する2つの方法

それでは、V2Hと太陽光発電等とをうまく連携させるにはどうすればよいのでしょうか?
これまで述べてきた通り、EV、EV用パワコン、太陽光発電、HEMS等といった機器同士がうまく連携することによって、より高い効果を発揮することが理想です。
一方で、それぞれに色々なメーカー・製品があり、各製品の特徴や性能、互換性等を把握しつつ、全体として最大のパフォーマンスを発揮する組み合わせを見つけることは、なかなか容易でないようにも思えます。

どうすればよいのでしょうか?

これといった明確な答えはないですが、やはり多少面倒でも、時間をかけて情報収集し、それぞれの中身をよく吟味し、最終的にご自身が理解・納得した上で決断するということにつきると思います。
その際、多少なりとも参考になるかもしれませんので、最後に2つの方法をご紹介しておきます。

1.パッケージ商品の中から選択し、採用する

特に新築の場合は、ハウスメーカー等が、太陽光発電やV2H、HEMS等の各種機器を最適に組み合わせたパッケージ商品を開発しています。
この場合、ハウスメーカー等がプロデューサー的存在となり、全体としてある程度高いパフォーマンスを発揮するよう各種機器が選定されているはずです。
さらに、パッケージとなっていることで、これまでの事例に基づいた導入効果の実績値も、ある程度定量的にわかることが多いので、検討の際の参考になります。

パッケージ商品の例としては、例えば、セキスイハイムの「V to Heim」(*1)や旭化成ホームズの「へーベルハウス」(*2)、三井ホームの「グリーンズⅡ」(*3)等があります。
上記以外や既築の場合でも、例えば、太陽光発電やEV用のパワコン、HEMS等をあるメーカーあるいはブランドで統一することにより、機器間相互の連携がスムーズにいき、全体としてより良いパフォーマンスを発揮するというケースもあるでしょう。

2.専門的知識を持つアドバイザーの意見を参考に自身で選択する

パッケージ商品を提供していないハウスメーカーや工務店、既築住宅等の場合には、どの組み合わせが自宅にとって最適かを判断する必要があります。
その際、求められる知識はかなり広範囲かつ専門的なものになりますので、各種機器や全体としてのシステムに詳しいアドバイザーに助言をもらうと良いでしょう。

1点、ここで注意すべきポイントは、そのアドバイザーが本当に自宅のことを考えて助言してくれているのか、ある商品をとにかく売りたいがために助言しているのかを慎重に見極めた方が良いということです。
情報源は1つに絞ることなく、複数から助言をもらうようにしましょう。
また、助言はあくまでも参考として、最後はご自身が理解・納得した上で決断するようにしましょう。

まとめ

V2Hは住宅業界、自動車業界を中心に急速に注目が集まっています。
ZEHという大きな方向性を踏まえると、今後もさらにその注目度は増していくであろうV2H。
そんなV2Hについて、そろそろ情報収集を始めてみてはいかがでしょうか。
ソーラーパートナーズでは専門的かつ中立的なアドバイスを提供していますので、お気軽にご相談ください。