発電量が3分の2に!?なぜ起こる太陽光発電の配線忘れトラブル

発電量シミュレーションより全然発電していない

茨城県の新築の方からご相談を頂きました。

「新築を建てた際に太陽光発電を導入して1年が経過したが、どうも発電量が少ない。」
発電量シミュレーションの3分の2程度しか発電していなかったそうです。

色々調べてみると驚きの事実が発覚したとのことでした。

太陽光パネル18枚のうち12枚分しか電気がきていない

ご相談者様は電気関係のお仕事をされているとのことで、接続箱にあるブレーカーで直流の電圧を確認して回路ごとの比較をしてみることを思いつき試してみたそうです。

するとなんと、3系統のシステム構成のはずがブレーカーには2系統しかきていないことがわかったそうです。

ちなみに設置していたパネルはパナソニック244Wを18枚の4.39kW。
施工図を確認しても6枚×3系統で間違いない…。

改めて、工務店と電気工事店に点検に来てもらって調べてもらうと、屋根から建屋内まで配線されていたものの、室内側への通線途中で放置状態になってしまっており、そのまま気づかずに竣工してしまっていたとのこと。

もちろんすぐに接続してもらい、発電量はシミュレーション通りの値になったとのことです。

なぜ配線忘れが起きるのか?

このような配線ミスはそうそう起こることではありません
大失態と呼んでいいと思います。
しかし今回、なぜこのようなミスが起こってしまったのでしょうか。

一つ考えられることとしては太陽光発電の屋根工事と電気工事が別々の会社で、うまく連携がとれていなかったのではないかと思われます。

屋根工事と電気工事を別の会社が行うということは決して珍しいことではありません。
両社の関係性が希薄であったために情報の行き違いが生じてしまったということはあり得るかと思います。
(それにしても太陽光の業者の管理があまりにもずさんだったと思いますが。。。)

発電されていなかった期間の収入は補償されるのか?

さて、相談者からの質問はここからがメインです。
配線ミスにより損なった売電収入の補償を要求することはできるのか教えてほしい」とのこと。
これは難しい問題です。

本来得られるはずだった利益の損失は『逸失利益(いっしつりえき)』というのですが、ここで重要なのは工事会社が加入している工事保険に、この『逸失利益』の賠償が含まれているか、ということです。
もし工事保険で『逸失利益』も補償対象になるということであれば、問題なく補償を受けられるはずです。

しかし、一般的には太陽光発電の工事会社が加入している工事保険は『逸失利益』については補償していないことがほとんどです。
まずは一応工事保険を確認いただいたほうが良いと思います。

逸失利益の補償が工事保険に含まれていなかった場合には、施工会社と話し合うことになります。
もし話し合いが決裂してしまった場合、裁判ということも考えられます。

今回のケースでいうと明らかな施工ミスになりますので、施主様が裁判で負けるということは考えにくいと思いますが、5~6万円程度の売電収入の損失のために裁判費用をかけることが得策とは到底思えません。

ご相談者様からするとなかなか納得しにくいところだと思いますが、当事者間で話し合ってお互いの妥協点を探るしかないと思います。

接続されていなかった太陽光パネルの寿命は問題ないのか?

ご相談者様は配線されないまま発電を続けたパネルの寿命についても気にされていました。

これに関してはメーカーであるパナソニックに確認をとってみましたが、寿命には何ら影響はないので心配はいらないとのことでした

念の為、弊社の工事担当者にも確認をとってみましたが、同じく寿命への影響はないとの回答でした。

まとめ

ここまで初歩的なミスはなかなか珍しいですが、販売店、屋根工事会社、電気工事会社と関わる企業が増えれば増えるほど連携ミスが起こる可能性は高くなります

私が以前頂いたご相談でも、
「家電量販店に太陽光発電設置を依頼したところ、担当営業マンと下請け企業の連携ミスにより、誤った設置工法で取り付けをおこなった結果、屋根全面を葺き替えるはめになった」
というお客様のお話を聞いたこともあります。

今回の配線ミスに限らず、担当者がシステム構成から取り付け工事まで、包括的な知識を持っていれば、単純なミスは事前に防ぐことができます

担当者が太陽光発電の包括的な知識を持っているかは、お客様が工事についてわからないことを質問したときに、回答がすぐに的確に帰ってくるかで判断できると思いますので、ぜひたくさん質問していただきたいと思います。

太陽光発電を設置するリスクを極力回避するためには、販売から工事までをワンストップで対応してもらえる自社施工の会社を選ぶことが重要だと、今回改めて感じました。

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