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固定価格買取制度(FIT)とは?わかりやすく解説 問題点や見直しポイントも

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太陽光発電を語る上で、絶対に知っておかなければいけないのが「固定価格買取制度(FIT)です。

この記事では「固定価格買取制度(FIT)とは何か」や「固定価格買取制度(FIT)の勘違いされやすいポイント」「現状の問題点」「再エネ先進国ドイツの現状」などを解説します。

目次

固定価格買取制度(FIT)とは

固定価格買取制度(FIT)とは、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーで発電した電気を、国が定める価格で一定期間、電気事業者が買い取ることを義務付ける制度です。

対象となる再生可能エネルギーは、太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電の5つです。

「再エネ賦課金」として、電力会社が買い取る費用の一部を、電気を利用する国民が負担しています。

固定価格買取制度(FIT)の意義

なぜ、再生可能エネルギーに対して固定価格買取制度(FIT)が用意されているかというと、「設置費用を回収する見通しが立ちやすくすることで、普及が進むようにする」という狙いがあるからです。

現在でこそ、太陽光発電を始めとする再生可能エネルギーの設置費用はだいぶ安くなりましたが、以前はかなり高額でした。

そのため、「元を取れる」という見通しを立てないと誰も投資する人がいなくなってしまいます。

固定価格買取制度(FIT)があれば、投資をする前に「何年で元をとれるか」ということがわかるので、リスクを背負わずに設置をすることができます。

そして、固定価格買取制度(FIT)によって普及が進むことが、結果的に再生可能エネルギーのコストを下げることにつながるのです。

2019年の固定買取価格一覧

太陽光発電2019年度の固定買取価格

2019年度の太陽光発電の固定買取価格は以下の表の通りです。

10kW未満は出力制御対応機器設置義務なしエリア(東京電力、中部電力、関西電力)が24円、出力制御対応機器設置義務ありエリア(北海道電力、東北電力、北陸電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力)が2円高い26円となっています。
10kW以上~2,000kW未満が14円、それ以上の規模は入札により決定します。

太陽光発電 2019年 固定買取価格
区分 2018年度 2019年度 固定買取期間
固定買取価格
(10kW未満)
出力制御対応機器
設置義務なし
26円/kWh 24円/kWh 10年間
出力制御対応機器
設置義務あり
28円/kWh 26円/kWh 10年間
固定買取価格
(10kW以上)
18円/kWh+税 14円/kWh+税 20年間
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その他再生可能エネルギー 2019年度の固定買取価格

その他の再生可能エネルギーの2019年の固定買取価格は以下の通りです。

風力発電 2019年 固定買取価格
区分 2019年度 固定買取期間
陸上風力 19円+税 20年間
陸上風力(リプレース) 16円+税 20年間
洋上風力(着床式) 36円+税 20年間
洋上風力(浮体式) 36円+税 20年間
中小水力発電 2019年 固定買取価格
区分 2019年度 固定買取期間
200kW未満 34円+税 20年間
200kW以上
1,000kW未満
29円+税 20年間
1,000kW以上
5,000kW未満
27円+税 20年間
5,000kW以上
30,000kW未満
20円+税 20年間
中小水力発電(既設導水路活用型) 2019年 固定買取価格
区分 2019年度 固定買取期間
200kW未満 25円+税 20年
200kW以上
1,000kW未満
21円+税 20年
1,000kW以上
5,000kW未満
15円+税 20年
5,000kW以上
30,000kW未満
12円+税 20年
地熱発電 2019年 固定買取価格
区分 2019年度 固定買取期間
15,000kW未満 40円+税 15年間
15,000kW以上 26円+税 15年間
リプレース 15,000kW未満
全設備更新型
30円+税 15年間
15,000kW未満
地下設備流用型
19円+税 15年間
15,000kW以上
全設備更新型
20円+税 15年間
15,000kW以上
地下設備流用型
12円+税 15年間
バイオマス発電 2019年 固定買取価格
区分 2019年度 固定買取期間
メタン発酵ガス
(バイオマス由来)
39円+税 20年間
間伐材等由来の
木質バイオマス
2,000kW未満 40円+税 20年間
2,000kW以上 32円+税 20年間
一般木質バイオマス・
農産物の収穫に
伴って生じる
バイオマス固体燃料
10,000kW
未満
20年間
10,000kW
以上
(入札制度
適用区分)
20年間
農産物の収穫に伴って生じる
バイオマス液体燃料
(入札制度適用区分)
20年間
建設資材廃棄物 20年間
一般廃棄物・その他の
バイオマス
20年間

太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)の仕組み

太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)の詳細

10kW未満

10kW未満の太陽光発電は10kW以上と違い、余剰電力のみの買取となります。(余剰買取制度)

10kW未満のいわゆる住宅用太陽光発電は、発電した電気をまずは自家消費できるように分電盤に送りこみます。
自宅内で消費しきれず余った電気(余剰電力)のみが買取対象となります。

固定価格買取期間は10年間で、11年目以降は各電力会社と改めて個別契約を結ぶ形になります。

10kW以上

10kW以上の太陽光発電は、発電した電気が全てを買い取ってもらう(全量買取制度)か、利用して余った分だけを買い取ってもらう(余剰買取制度)かを選ぶことができます。

土地に設置をするような場合には分電盤がないことが多いので、ほとんどが全量買取制度を選ぶことになります。

一方、工場やアパートなどに設置する場合は、10kW未満の住宅用と同じように余った電力のみを買取対象とする、余剰買取制度を選ぶことも多いです。

また、10kW以上の太陽光発電は全量買取・余剰買取どちらを選択したとしても、固定価格買取期間は20年間となります。

ダブル発電

固定価格買取制度(FIT)はあくま再生可能エネルギーによる電気を買い取る制度のため、エネファームや蓄電池などが既に設置されている場合、買取量を押し上げる効果があるということで「ダブル発電」という扱いになり、これまでは買取価格が通常よりも低く抑えられていました。

しかし2019年度からは、買取価格が買電価格(通常の電気代の単価)と同額もしくは下回ったため、太陽光発電設置者にわざわざ押し上げ効果を作る動機がなくなったこともあり、ダブル発電の場合も買取価格は変わらずに24円もしくは26円となりました。

再エネ賦課金とは 2019年度の価格は2.9円

買取価格の費用は、国民負担でまかなわれています。

「再エネ賦課金」の名称で毎月の使用した電気量に応じて電気代の支払時に徴収されています。

2019年現在の再エネ賦課金はkWhあたり2.9円です。

ちなみに、買取費用は全てを国民負担だけでまかなっているわけではなく、「再エネが発電したことで、他の発電所で発電する必要がなくなった電力の分」については電力会社が負担しています。

これを「回避可能費用」といいます。

「再エネ賦課金」と「回避可能費用」については以下の記事で詳しく説明していますので是非ご確認ください。

関連記事
再生可能エネルギー促進賦課金(再エネ賦課金)の算出に影響する回避可能費用を資源エネルギー庁が発表

固定価格買取制度(FIT)のよく勘違いされるポイント

「設置してからも毎年買取価格が下がる」は「勘違い」

固定価格買取制度(FIT)において一番多い勘違いが、設置した太陽光発電の買取価格が毎年下がっていってしまうというものです。

これはおそらく、申込年度ごとに買取価格が安くなっていることと混同してしまっているのかと思います。

買取価格はその申込をした年度の価格で、10kW未満の住宅用なら10年間、10kW以上の産業用なら20年間固定となります。

その期間内で買取価格が変更されることはありません。

「買取価格が下がって導入メリットが減った」は「勘違い」

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「買取価格が安くなっているため、導入メリットが減っている」と思っている方も多いですが、これも明確に誤りです。

なぜなら、買取価格が安くなるのは、太陽光発電の設置にかかる費用が安くなっていることが理由だからです。

2009年頃は48円/kWhと高額な買取価格が設定されていましたが、太陽光発電の設置費用も上記のグラフの通り、5kWのシステムの場合、2009年の全国的な相場価格は約310万円と非常に高額でした。

その一方、現在の相場価格はというと、ソーラーパートナーズ認定企業と契約した場合のデータではありますが、5kWのシステムであれば、2018年度の時点で平均して約140万円で設置することが可能です。

2009年と比べて2019年には買取価格がちょうど半額になります。

その一方、設置費用は2018年度の時点ですでに2009年の半額以下になっています。

太陽光発電が以前よりもお得になっていることは間違いありません。

固定価格買取制度(FIT)の歴史

2009年11月以前
「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法(RPS法)」

適用法律:「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」
通称RPS法(Renewables Portfolio Standard)
施行:2003年4月
概要:太陽光発電を含む新エネルギー等から発電された電気を一定量以上の利用を電気事業者に義務付けるもの。

国が4年ごとに8年間の新エネルギーの利用目標量を定め、各電気事業者の電気供給量に応じて義務量として割り当てました。

電気事業者は、自ら新エネルギー等電気を発電する、他から新エネルギー等電気を購入する、新エネルギー等電気相当量を取得する方法が認められました。

太陽光発電の買取については、各電力会社が太陽光発電を設置する家庭と個別の契約に基づいて、自家消費できなかった余った電気(余剰電力)を購入することになりました。この当時は24円で買取されておりました。

2009年11月~2012年6月
「エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律」

適用法律:「エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律」
施行:2009年11月
概要:住宅等に設置された太陽光発電からの余剰電力を所定の価格で買い取るように義務付けたもの。

スタート時点の買取価格は10kW未満の住宅用が48円、10kW以上の非住宅用が24円でした。

特徴として、電気事業者に買取義務が生じたのは太陽光発電のみであったこと。(風力などは買取義務には含まれませんでした)

また、あくまで太陽光発電の余剰電力のみの買取義務であったため、非住宅用は自家消費が可能な事業所や工場屋根などの設置に限られました。

2012年7月~2017年3月
「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)」

適用法律:「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)」
通称:FIT法(Feed in Tariff)
施行:2012年7月
概要:再生可能エネルギー(太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス)で発電された電気を、一定の期間、価格で電気事業者に義務付けるもの。

特徴として、発電した電気を全部買い取ることを義務付けた全量買取であることで、この法律の施行にともない、RPS法は2012年7月1日を持って廃止されました。

さらに10kW未満の太陽光発電のみ省エネも促進できるということで全量買取ではなく、自宅で消費したあとに余った電気(余剰電力)の買取が継続されました。

2017年4月~現在
「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)の等の一部を改正する法律(改正FIT法)」

適用法律:「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)の等の一部を改正する法律」
通称:改正FIT法(Feed in Tariff)
施行:2017年4月
概要:2012年7月からのFIT法を改正したもの。

特徴としては以下の3点。

設備認定から事業計画認定へ変更。太陽光発電設備の申請ではなく、太陽光発電設備の事業計画の申請が必要になりました。

また、設備のメンテナンスが義務化されました。

そして一番大きなものとして、運転開始期限(事業計画認定がなされてから、実際に設置工事・稼働までの期限)が設けられました。

これによって権利だけ獲得をしてひたすら太陽光発電の導入費用が下がるのを待っている未稼働案件をだいぶ減らすことができました。

固定価格買取制度(FIT)の問題点 未稼働案件

固定価格買取制度(FIT)の問題点は、やはり国民負担である再エネ賦課金の高騰です。

段々とこの金額が増え、現在は使用電力1kWhあたり2.9円となっています。

一般的な4人家族世帯の使用電力370kWhであれば一か月あたり1,073円となっています。

システム価格の下落とあわせて買取価格を下げることで再エネ賦課金による負担の軽減をしていますが、それでも国民負担は大きく、問題視されています。

また、再エネ賦課金の高騰に拍車をかけているのが「未稼働案件」です。

未稼働案件とは、ずっと以前に高い固定買取価格の権利を確保していたにもかかわらず、いまだに稼働していない発電所のことを指します。

2017年4月にFIT法が改正されたことによりようやく運転開始期限が設けられたことで、今後は起こりえない問題ですが、残念ながら法改正の前の2012年7月から2017年3月までの案件でいまだ未稼働のものが存在します。

これらは、現在のシステム価格であれば全く必要のないほどの高い買取価格の権利をもつ案件であり、今更稼働してくるということは、再エネ賦課金の高騰に繋がります。

ドイツの固定価格買取制度(FIT)は失敗か?

再エネ先進国ドイツの固定価格買取制度(FIT)についても簡単に解説します。

ドイツでは2000年から固定価格買取制度(FIT)が始まっており、政府の積極的な支援の甲斐あって2018年にはエネルギーミックスの約40%を再生可能エネルギーが占めています。

日本の2030年時点のエネルギーミックスにおける、再生可能エネルギー比率の目標が22~24%ですので、ドイツがいかに進んでいるかがわかります。

また、ドイツでは固定価格買取制度(FIT)が始まった2000年頃から電力料金が急激に上がった為、「ドイツのfit制度は失敗だった」と考える方がいますが、話はそう単純ではありません。

詳しい説明はここではいたしませんが、確かに、ドイツでは再エネ賦課金が高騰しているのは事実ですが、電力料金が高くなった理由はそれだけではなく、卸電力価格も大きく変動しているなどといった理由もあります。

国民感情の面でも大多数のドイツ国民が再エネ賦課金が高騰した今でも「エネルギーヴェンデ」と呼ばれる再エネへの転換に賛成しています。

電力料金が上がったという理由だけでドイツの固定価格買取制度(FIT)が失敗だったと断言するのは少し短絡的と言えるかもしれません。

2019年に56万件の固定買取期間が満了(2019年問題)

2019年は固定価格買取制度(FIT)にとってちょうど節目となる年です。

なぜなら固定価格買取制度(FIT)が始まって以来はじめて、固定買取期間が満了する人がでてくるからです。

2019年11月に太陽光発電を導入した方が、2019年11月にとうとう固定買取期間の満期を迎えます。

このことは「2019年問題」とも呼ばれています。

固定買取期間終了後は改めて電力会社と個別に買取契約を結ぶことになります。

2019年問題については別の記事に詳しくまとめてありますので気になる方はご覧ください。

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固定価格買取制度(FIT)の今後 2020年度末までに抜本的見直しを予定

また、翌年の2020年度末までには固定買取制度は抜本的な見直しがされる予定になっています。

議論が進むにつれ、具体的な変更の方向性が見えてくると思いますが、場合によっては固定価格買取制度(FIT)自体がなくなるということも十分考えられます。

リスクなく投資ができるのは今のうちだけかもしれませんので、太陽光発電の導入を検討するなら「早めが吉」です。

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