【2025年】初期費用0円ソーラーのからくりを解説。本当に無料?おすすめできる?無料の太陽光発電を専門家がズバリ解説します。
0円ソーラーは、初期費用を一切かけずに太陽光発電を導入できる仕組みです。短期的には費用を抑えて太陽光発電の経済的メリットの恩恵を受けられるメリットがありますが、長期的な利益を優先するなら自費購入(現金またはローン)が圧倒的にお得です。
なぜなら、0円ソーラーは契約期間中の発電メリットを運営会社に譲渡することになり、特に電気代が高騰している現在、得られるはずの大きな経済的利益を失ってしまうからです。
本記事では、
「0円ソーラーって実際どうなんだろう」
「初期費用無料は嬉しいけど、それって本当にお得なのかな」
「結局自分で買うのと、0円ソーラーとどっちがいいんだろう」
という人に向けて
- 0円ソーラーはどんな人におすすめか
- 自分で買うのと0円ソーラーではどう違うのか
- 0円ソーラーが向かない人など
を簡潔に解説しています。
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0円ソーラーは初期費用を抑えて太陽光パネルを設置することができます。その一方で、太陽光パネルの一番のメリットである「お得さ」を運営会社に渡してしまうことになります。
今は電気代が高騰し続けたことで太陽光発電のメリットを感じやすくなっているタイミングだからこそ、自費での設置も比較検討の選択肢に入れて頂ければと思います。
0円ソーラーの種類
太陽光発電の0円ソーラーにはいくつかの種類があり、複雑な仕組みになっています。まずはそれらを4パターンに分けて解説します。
PPA:初期費用0円で「電気を買う」方式
- 仕組み: 設備は販売会社や事業者が所有します。お客様は、「発電された電気を、契約料金で事業者から買い取る」契約を結びます。
- 最大のメリット:
- 初期費用負担は一切なし! 設置・メンテナンス費用は全て事業者が負担します。
- 契約満了後(10〜20年後)は、設備が無償で譲渡され、ご自身のものになるケースが一般的です。
- 注意点: 契約期間中は、発電した電気代を事業者に支払う必要があります。
リース契約:月々の定額支払いで設備を「借りる」
- 仕組み: 毎月定額のリース料を支払うことで、太陽光発電設備を使用します。設備はリース会社が所有します。
- メリット:
- 初期費用0円で導入が可能。
- 月々の支払額が固定されているため、家計の管理がしやすいです。
- リース期間満了後(5〜20年後)に、設備が自分のものになる例が多いです。
- 注意点: リース料の総額は、一括購入よりも高くなる場合があります。
屋根貸し:設置場所を提供し、費用負担なし
- 仕組み: ご自宅の屋根を発電事業者へ貸し出し、設備を設置してもらいます。設置費用は全て事業者が負担します。
- メリット:
- 初期費用0円で設置でき、ご自身の電気代は普通に電力会社へ支払う形なのでシンプルです。
- 屋根を貸すことで、事業者から賃料が支払われるケースもあります。
- 注意点: 余った電気の売電収入は事業者側のものになります。あくまで屋根の賃貸契約です。
4. ローン型0円:頭金0円の分割払いで「購入」
- 仕組み: 頭金を0円にして、太陽光発電設備をローン(分割払い)で購入します。設備の所有権は最初からご自身のものです。
- メリット:
- 初期にまとまった費用を用意する必要がない。
- 設備はすぐに自分のものになるため、売電収入を全て自分で受け取れます。
- 注意点: 「0円」と謳われますが、ローン(分割払い)の支払いが毎月発生します。利息も考慮し、総支払額を把握しておく必要があります。
0円ソーラーをオススメするのは新築一戸建てを建てる方
最近はメーカー発、電力会社発、民間企業発と、0円ソーラーという名の初期費用0円で太陽光発電システムが設置できる色々なサービスが増えています。
その昔から「屋根貸し」と呼ばれる名前で似たサービスはあったのですが、「0円ソーラー」というわかりやすいキャッチコピーが産まれたことにより広まった感があります。
最近ではさらに進化して「サブスク型」とうたわれていたりします。
ではそんな0円ソーラーがおすすめな人はどんな人かというと、ずばり新築でこれから家を建てて、太陽光発電も設置しようと考えている方です。
なぜこれから家を新築する人には0円ソーラーをおすすめするのかというと、住宅ローンとの予算取り合いが起こらないからです。
0円ソーラーをオススメしないのは既に一戸建てをお持ちの方
では逆に0円ソーラーをおすすめしない人は、おすすめする人の逆でこれから家を新築するのではなく、既に一戸建てのご自宅をお持ちの方です。
なぜ既に一戸建てをお持ちの方に0円ソーラーをおすすめしないのか、その理由は簡単で自分で購入して設置した方がお得だからです。
0円ソーラーはその名前にインパクトがあるため、名前だけが独り歩きをして勘違いを生んでしまっています。
昔から無料(ただ)より高いものはないと言われていますが、以前に比べれば安くなってきたとは言っても高額商品に代わりない太陽光発電システムが無料で手に入ることはありません。
あくまで「初期費用が0円」=最初にかかる費用が0円ということです。
しかし、ご相談者の中にはこの点を勘違いされている方が非常に多く困っています。
最初が0円ということはその後に支払いがあるということを意味します。
0円で太陽光発電システムがもらえるなどということはありえません。
いくら再生可能エネルギーを普及させなければならないと言っても、そのために利益が出もしないビジネスを行う会社はないのです。
代表的な0円ソーラー

エネカリ(TEPCOホームテック株式会社)
初期費用0円、月々定額で利用。利用期間が終わったら無償譲渡の明記あり。
太陽光や蓄電池など、家の“電気回り”をまとめて導入しやすいのが魅力。
シャープ「COCORO POWER」
初期費用0円で、余剰電力の所有権は契約期間中は提供側に帰属。
系統電力の契約は別なので、今の電力会社の契約は継続。新築での足場利用が前提です。
フリーソーラープロジェクト(デンカシンキ株式会社)
初期費用0円で設置できる代わりに、売電収入と自家消費削減分が得られない仕組み
ちゃんとGood!(京セラ関電エナジー合同会社)
初期費用0円で設置できる代わりに、売電収入と自家消費削減分が得られない仕組み
0円ソーラーのメリット
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 初期費用が不要 | 設置にかかる大きな出費がないため、手軽に導入できる。 |
| 月々の電気代を節約 | 自家発電によって、電力会社から買う電気量が減り、電気代が安くなる。 |
| メンテナンス負担が少ない | 契約内容によっては、故障対応や点検費用が無料になることも。 |
0円ソーラーの最大のメリットはその名の通り、初期費用が無料、0円であるという事です。
0円ソーラーをオススメするのは新築一戸建てをこれから建てる方とお伝えしましたが、まさにこのポイントになります。
住宅ローンの借入額には、年収等に応じて限度額があります。
そもそも借入限度額目いっぱい借りるべきかどうかという問題は別にありますが、それはまた別の話。
一戸建てのプラン設計が進めば進むほど、あれもしたい、この設備も入れたい、あそこはこうしたいと徐々に必要経費があがっていくものです。
一生に一度の買い物ですのでそこは仕方ありません。
そうなると、本当は住宅ローンに組み込んで購入した方が良い太陽光発電システムが予算の関係で外されてしまうケースが多々あります。
しかし、0円ソーラーはその名の通り初期費用がかかりませんので住宅ローン借入限度額はフルに使っても、さらに太陽光発電システムを設置することができます。
もちろん自分で購入した方がお得なのですが、予算がなくて設置を諦めるくらいなら0円ソーラーの設置をおすすめします。
0円ソーラーのデメリット
| デメリット | 詳細 |
|---|---|
| 所有権がない | 設置したパネルはリース会社や提供会社のものになり、自分の資産にはならない。 |
| 契約期間中の制約 | 引っ越しや売却時に、契約解除料が発生する場合がある。 |
| 売電収入が得られない場合がある | 発電した電力をリース会社に提供する契約形態だと、売電収入が得られないことも。 |
| 設置できないケースがある | 屋根の形状や劣化状態によっては、設置を断られる可能性がある。 |
0円ソーラーの一番のデメリットは、所有権が無く売電収入などのメリットがなくなることによって得られる太陽光発電による利益が減ってしまうことです。
これはもう当たり前のことなのですが、0円ソーラーを運営している会社が利益を得るわけですので、自分の利益は減ります。
ですので、0円ソーラーについて一番多くされる質問
「自分で買うのと、0円ソーラーどちらがお得ですか?」
これに対してはいつも
「それは利益を取る人が自分だけになりますので、自分で買った方がお得になります」
と答えています。
太陽光発電システムは電気代を削減し、余った電気は電力会社に売ることによって、ダブルでお得になる仕組みです。
この「お得」を人にあげる代わりに、初期費用はかからないというのが0円ソーラーですので、お得度は減ってしまいます。
結局、自分で買うのと0円ソーラーどっちがいいの?

もう難しいことはいいから、結局自分で買った方がいいの?0円ソーラーがいいの?と聞かれた場合、自分で買った方が当然お得なことは先に申し上げた通りですが、とにかく現金がない、ソーラーローンも組めない、ソーラーローンは組めるけど借り入れをしたくないという方は、もったいないとは思いますが0円ソーラーが良いと思います。
現金はある、ソーラーローンが組めるという方は自分で買った方がお得なので、基本的には自分で買う事をおすすめします。
あとはいい会社に出会うだけなので、そこはソーラーパートナーズがお手伝い致します。
もちろん自分で買うのも、0円ソーラーもできない家はある
ここまで読んでいただくと基本的には0円ソーラーではない方がいいと主張していることがおわかりいただけるかと思いますが、なぜここまで強く主張するかと言うと、0円ソーラーの設置許可がおりる一戸建てというのはとにかく太陽光発電システムの設置条件として優れている家だからです。
あまり設置条件が良くない一戸建て(屋根が狭い・複雑などの理由で設置容量が稼げない、屋根の向きが悪い、家が古いなど)は当然太陽光発電システムからの得られるメリットが少ないため、自分で買うことを悩まれます。
このようなあまり設置条件が良くない一戸建てこそ0円ソーラーがおすすめなのですが、そこは0円ソーラーも慈善事業ではなくビジネスでやっていますので、設置許可がおりず対象外となってしまいます。
そうなると、0円ソーラーを提案されている家というのは著しく太陽光発電システムの設置条件が優れている家ということになるため、それならば自分で買ったらいいのにもったいないと思うのです。
自分で買うのか0円ソーラーか見極める方法
0円ソーラーと自分で買うことの両方を同時に勧めてくる会社というのは非常に限られています。
そのため、A社は0円ソーラーだけ、B社は自分で買う方だけを提案してくるという形になるかと思います。
ですのでまず少なくとも2社以上の会社の話を聞きつつ、自分がお得と感じるポイントは設置後に得られる「お得」なのか、設置にお金がかからない「お得」なのかを自分で冷静に判断することだと思います。
できれば自分で買う方の提案は相見積もりを取りたいので、0円ソーラーのA社、自分で買う方の提案のB社とC社の3社の話を聞くことが理想です。
0円ソーラーについてよくある質問
0円ソーラーで後悔したことは?
0円ソーラーで主に後悔するポイントは、契約期間中の解約金が高額であったり、発電した電気の使用制限があったり、売電収益を得られないことがある点です。また、設置後にメンテナンス費用が自己負担になる場合もあり、契約内容をよく確認せずに申し込むと後悔する原因になります。契約前には、契約期間、解約条件、メンテナンス費用負担の有無をしっかりチェックすることが重要です。
Q. 0円ソーラーは初期費用以外に支払いは発生しないのですか?
A. いいえ、完全に無料ではありません。「初期費用0円」は設置費が無料という意味で、契約期間中はリース料や電気の買取料が発生するケースがほとんどです。運営会社が利益を得るため、費用がどこかの時点で発生するという認識が必要です。
Q. 0円ソーラーの最大のメリットとデメリットは何ですか?
A. 最大のメリットは「初期費用の完全不要」で、住宅ローンとの予算取り合いを避け、手軽に導入できる点です。一方、最大のデメリットは「利益が減ること」です。売電収入などの大きな経済的メリットを運営会社に譲渡するため、自分で購入するより総利益は少なくなります。
Q. 0円ソーラーを契約した人が、後悔しやすいのはどんな点ですか?
A. 主に契約期間中の制約と解約金に関する後悔が多いです。
- 後悔する点:
- 契約期間中の引っ越しや売却時に、高額な解約金が発生する場合がある。
- 発電した電気の使用に制限があったり、売電収入が得られなかったりする契約内容を理解していなかった。
- 契約満了後の設備譲渡条件を曖昧にしたまま契約した。
Q. 結論として、利益重視なら「自分で買う」と「0円ソーラー」のどちらが良いですか?
A. 経済的な利益を最大限に得たいなら、圧倒的に自分で購入する方が良いです。
- 理由: 太陽光発電システムは、電気代削減と売電収入という二重のメリットを生みますが、0円ソーラーはこれらのメリットの一部を運営会社に渡す仕組みだからです。現金やローンが組める方は、利益は自分で享受すべきです。
まとめ
我が家はもちろん太陽光発電システムがついていて、今も発電して電気代はかからず、余った電気が売電に回っています。
このメリットを日々享受しているからこそ、0円ソーラーでこのメリットを人にあげてしまうのはもったいないと強く思うのかもしれません。
しかし、太陽光発電システムをそもそも検討すらしなかったような人が0円ソーラーなら付けておこうか、と考え太陽光発電システムの普及が進んでいくことは業界としてとても喜ばしいことであり、大歓迎です。
もっともっとこのような話題が広がり、住宅には太陽光発電システムをつけるのが当たり前の時代に早くなればいいなと思っています。




















