HEMSをつかって電気を見える化!太陽光発電との相性とHEMSの必要性

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太陽光発電と相性のいいHEMS(ヘムス)ってなに?

HEMS(ヘムス)とは、「Home Energy Management System(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)」の頭文字をとったものです。

その名の通り、家庭向けのエネルギー管理システムのことですが、具体的にはどのようなものを指すのでしょうか。

インターネットで「HEMS」について検索すると、立場や文脈による違い等から、様々な定義が出てきます。
メーカーによっては、家庭の電気使用量を見える化するモニター等の製品名に「HEMS」という文言を使っていることもあるようですが、ある大手家電メーカーは「家庭で使うエネルギーを節約するためのシステム」としています。

一方、経済産業省は、HEMSを「家電機器や給湯機器等の住宅内のエネルギー消費機器をネットワーク化し、省エネ等になるように制御するシステム」などと説明しています。

環境省は「家庭におけるエネルギー管理を支援するシステムであるが、住宅内のエネルギー消費機器をネットワークで接続し、稼働状況やエネルギー消費状況の監視、遠隔操作や自動制御を可能にしている」などとしています。

HEMSの機能は、「見える化」と「機器の自動制御」による省エネ

ここでは特定の製品について述べることはしませんが、HEMSの機能をまとめると、

  • 「エネルギー消費状況の見える化」
  • 「機器の自動制御」

により、「家庭のエネルギーを管理し、節約に役立てるシステム」といったところでしょうか。
よくHEMSと太陽光発電モニターの違いを聞かれることがありますが、前述の通り、HEMSはより広い概念と言えるでしょう。

太陽光発電の発電状況をモニターで見える化するだけでなく、家庭全体のエネルギー使用状況を見える化し、エネルギーコストが節約できるよう、エアコンや照明等の機器を自動制御する「システム」です。

HEMSが注目される理由

近年、このHEMSが注目を集めていますが、それは次に示す5つが主な理由ではないかと考えます。
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

  1. 「見える化」による省エネの促進
  2. ZEHゼッチにも欠かせない自動制御
  3. 電力自由化時代の強い味方
  4. 幅広いHEMSデータ利活用の可能性
  5. 政府による強力な普及の後押し

HEMSが注目される理由1
「見える化」による省エネの促進

HEMSにより、家庭でのエネルギー消費状況をモニタリングし、見える化することによって、省エネのための効果的な改善ポイントが見えてきます。

普段からこまめに家電のスイッチ等を切っているつもりでも、「毎月の電気代が一向に減らない」とお悩みのケースは多いのではないでしょうか。

もし家庭内のエネルギー消費状況が、家電機器やコンセントの単位までわかるようになったらどうでしょう。
電気を多大に消費している「意外な犯人」が見つかるかもしれません。

見える化によって原因を明らかにし、ピンポイントで対策をした方が省エネには効果的です。
また、改善が目に見えてわかるようになったら、省エネに取り組む意欲もより出てきます。

実際に、新潟県が実施した調査では、省エネナビによる見える化によって、2年間で19%もの電気使用量が削減できたと報告されています。

家庭のエネルギー消費の見える化 | 一般向け省エネ情報 | 資源エネルギー庁・省エネポータルサイト

HEMSが注目される理由2
ZEHにも欠かせない自動制御

「見える化」と並び、HEMSのもう1つの重要な機能が「自動制御」です。
HEMSが太陽光発電の発電状況や家電のエネルギー消費状況等を監視し、家庭内のエネルギー使用が最適となるよう、各機器を自動的に制御してくれます。

例えば、「曇りで日中、太陽光の発電量が少ない日は、いつもよりエアコンの温度を下げる」などといったことも自動で行うことが可能でしょう。
これを突き詰めていくと、家庭で消費するエネルギーと太陽光発電等で発電した創エネルギーとが相殺され、政府が実現を目指すZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス、通称「ゼッチ」)へとつながっていきます。

政府は2030年までに新築住宅の平均でZEHを実現することを目標に掲げていますが、目標の達成にHEMSが重要な役割を果たすことは言うまでもありません。

日本のエネルギー2014.pdf 広報パンフレット|資源エネルギー庁

HEMSが注目される理由3
電力自由化時代の強い味方

2016年4月から電力の小売が全面自由化され、全ての家庭で電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになります。

スマートメーターの設置も進み、電力会社は時間帯別料金や実際の電力需給状況等に応じた、多様な料金メニューを提供してくるものと思われます。
そういった中、HEMSがあれば、例えば電気料金が高い昼間の時間帯は家電の使用をできるだけ避けるような制御を自動で行ってくれます。

家庭にとっては電気代の節約につながりますし、電力会社にとっても、電力需要が逼迫ひっぱくする時間帯に、(消費者の節電意識だけに頼ることなく)自動的に電力消費を抑えられるので、送配電網への負担軽減につながります。

まさにHEMSは電力自由化時代の強い味方と言えるでしょう。

HEMSが注目される理由4
幅広いHEMSデータ利活用の可能性

HEMSで収集される蓄積された膨大なデータを活用する、様々なサービスが検討されていることも注目されるポイントの1つです。

エネルギーの使用状況を遠隔から監視する事で例えば、

  • 高齢者の見守りやホームセキュリティーに活かすサービス
  • 節電量に応じたクーポンを発行するサービス
  • ユーザーのライフスタイルや行動に合わせて節電アドバイスを行うサービス

など、様々なものがあります。

今後、電力やガス小売の自由化をにらみ、各家庭のエネルギー使用状況に応じた、最適なエネルギー活用・料金プランなどを提案してくれるサービスなども出てくるでしょう。
HEMSデータの活用により、より暮らしが便利になっていくことが期待されています。

HEMSが注目される理由5
政府による強力な普及の後押し

政府はZEHの導入目標だけでなく、HEMSの導入目標も掲げています。
具体的には、2030年度までに全世帯(5,000万世帯)へのHEMS導入を目指しているのです。
全世帯というのは強力な目標で、まさに国策と言えるでしょう。
遅かれ早かれ、誰もがHEMSを導入するような時代がやがて来るということです。

HEMSと太陽光発電は相性バッチリ

これまでに述べてきたようなHEMSの特徴を考えると、太陽光発電との相性が非常に良いことがわかります。

以下、

  1. 固定価格買取制度の期間中
  2. 買取期間終了後

に分けて考えてみます。

1.買取期間中は、HEMSが太陽光発電の売電量を増やしてくれる

買取期間中は、日中、家庭内で消費するエネルギー量を最小化し、太陽光で発電した電気をできるだけ多く売電した方がお得です。
前節で述べたように、HEMSによる見える化と自動制御で省エネすることができれば、その分売電量が多くなります

また、これは「2.」の買取期間終了後においても言えることですが、HEMSによって太陽光発電の発電量が収集・蓄積されていくと、同様にして収集・蓄積された他の家庭との比較もしやすくなります。
もちろん、個人情報の保護はしっかりと確保された上でということになりますが、似たような条件の家庭と比較して、明らかに発電パフォーマンスが悪いようであれば、パネル等にどこか不具合があるのではないかと疑うこともできます。

このように、買取期間中は売電量を増やすためのツールとして、相性が良いと言えるでしょう。

2.買取期間終了後は、HEMSが太陽光発電で単価の高い日中買電量が減る

一方、買取期間が終了した後はどうでしょうか。
買取期間終了後は、できるだけ家庭内のエネルギー使用を最適化し、電力会社から購入する電気量を減らしたいところです。

幸いなことに、世の中の電力需要が最も高くなる日中に、太陽光発電は最も多く発電します。
電力小売の自由化がスタートし、時間帯や電力需要の状況に応じた電気料金が導入されると、より一層、日中の電気は太陽光発電で賄い、電力会社からの電気を購入したくないと考えるようになるでしょう。

そんな時に、HEMSがあれば、電気料金が高くなる日中に、家電の電気使用量を自動で抑制し、その間、太陽光発電が必要な電気を作りだすといったことも可能です。
その点で、買取期間終了後もやはりHEMSと太陽光発電との相性は非常に良いと言えるでしょう。

買取期間終了後は、エネルギー管理ツールとしての意味合いがより強くなると思います。

まとめ

これまで、HEMSの必要性や太陽光発電との相性などを見てきました。

究極的にはHEMSや太陽光発電の導入によって、ZEHすなわち、年間の家庭での消費エネルギーが概ね太陽光発電等の創エネで賄われることが理想ですが、住宅の立地や構造、生活スタイル等の事情もあるので、そう簡単ではないでしょう。
そんな時には、蓄電池との併用が有効かもしれません。

HEMSは創エネ、省エネ、蓄エネまで管理できる、家庭における総合的なエネルギー管理ツールです。
太陽光発電、スマート家電、蓄電池、EV(電気自動車)等で構成されるであろう、将来の住宅。
その中心にいるのがHEMSです。

政府の後押しもあり、今後普及していくことは間違いありません。
来年4月からの電力小売自由化を見据え、太陽光発電とともに、HEMSの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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