ソーラーパートナーズ独自の取組

【徹底解説】神奈川県の共同購入事業「神奈川県みんなのおうちに太陽光」とはなにか?

神奈川県が2019年5月17日より、「神奈川県みんなのおうちに太陽光」という名称で、太陽光発電の共同購入事業を始めると発表しました。

海外で共同購入事業を実施しているアイチューザー株式会社(東京都品川区)と神奈川県が協定を結び、神奈川県内で実施します。

一見魅力的な、この共同購入事業について詳しく解説致します。

そもそも共同購入とは

共同購入とは、その名のとおり何人かが集まって共同でモノを購入することです。

モノの仕入れは基本的にはたくさん仕入れる時の方が、仕入れ元との交渉力が強いためより安く仕入れることが可能です。

今はすっかり見なくなりましたが、かつてポンパレやグルーポンという共同購入型クーポンサイトを利用したことがある方もいらっしゃるかもしれません。

ポンパレやグルーポンはサイト上で共同購入を募り、一定の申込み数が集まれば申込者は通常より安くモノやサービスを購入できるというものでした。

神奈川県の共同購入事業
「神奈川県みんなのおうちに太陽光」とは

今回神奈川県が発表した「神奈川県みんなのおうちに太陽光」は、この共同購入を太陽光発電で実施しようというものです。
つまり神奈川県で太陽光発電を導入したいと考えている方を束ねて、太陽光パネルなどの製品を安く仕入れようというプロジェクトです。
(ちなみにソーラーパートナーズでは2011年から全国を対象とした共同購入事業を実施しています。詳しくは後述します。)

神奈川県は「アイチューザー株式会社」という法人とタッグを組んで、この「神奈川県みんなのおうちに太陽光」を実施していくとしています。

「神奈川県みんなのおうちに太陽光」という名称から、一見すると神奈川県が主導しているかのように思えますが、よく調べてみるとそうではなさそうです。

神奈川県あくまで広報の役割であり、全くと言っていいほど今回の事業の流れには関わっていません。

では、アイチューザーが一気通貫で行う事業なのかというと、それも違います。

どのような役割分担になっているのかを以下にまとめました。

アイチューザー株式会社、神奈川県は何をしてくれるのか

契約は神奈川県の販売施工会社と結ぶ

施主が実際に契約を結ぶのは、神奈川県の販売施工会社です。
アイチューザー株式会社ではありません。

この販売施工会社は、アイチューザー株式会社が選定します。
選定基準は色々ありますが、例えば販売行為ができる施工会社が条件で、かつ神奈川県の会社であることが条件となっています。

保証・メンテナンスも神奈川県の販売施工会社が行う

契約は神奈川県でもなく、アイチューザー株式会社でもなく、神奈川県の販売施工会社ということはわかりましたが、太陽光発電システムの保証や、施工保証、メンテナンス体制はどうでしょうか?

保証・メンテナンスも契約した販売施工会社が責任を負うことになります。
太陽光発電システムの保証は普通に購入する場合と同じで、そのメーカーの保証ですが、メーカー保証申請などを行うのは販売した会社になります。

アイチューザー株式会社はいわゆる卸を担当

上にも書きましたが、アイチューザー株式会社は太陽光発電システムの仕入れ交渉を担います。
昔からある商社、卸会社の役割ですので、申込みをする神奈川県民の方はこの会社とやり取りをすることは原則ありません。

神奈川県はPR担当

これも途中で書いてしまいましたが、神奈川県はいわゆる広報の役割です。
声がけをするだけですので、神奈川県はなんの責任も負っていません。

「神奈川県みんなのおうちに太陽光」の流れ

1.申込み(施主→アイチューザー)
まず6月20日までを期限に申込が受け付けられます。まだ詳細は発表されていませんが、おそらく図面の提出が必要になるのかと思います。ここまでは無料です。

2.メーカーとの仕入交渉(アイチューザー→メーカー)
申込が締め切られ人数がわかった段階で、アイチューザー株式会社が各メーカーとの仕入れ交渉に入ります。一番安い価格を提示したメーカーのパネル、システムが採用されます。

3.販売施工会社の選定(アイチューザー→販売施工会社)
事前に登録を受けている、実際に販売、契約、施工を行う販売施工会社をユーチューザー株式会社が選定します。条件として、一ヶ月に少なくとも10件設置工事ができること、少なくとも一ヶ月10件の契約に至るまでのそれ以上の数の現地調査ができること、安く施工できること、財務状況がよいことが挙げられています。
4.事前見積もりの送付(アイチューザー→施主)
7月8日以降にアイチューザー株式会社から事前見積がメールで送付されます。
5.購入の意思決定(施主→アイチューザー?販売施工会社?)
8月8日までに事前見積もりを見た上で、購入するかどうかの判断をしなければなりません。
6.申込金支払い(施主→アイチューザー?販売施工会社?)
購入の意思を伝えてから、1週間以内に申込金2万円を支払う必要があります。最終購入判断が8月8日ですので、最終申込支払い期限は8月15日です。
7.現地調査(販売施工会社)
申込金が支払われたら、担当する販売施工会社から連絡が入り、屋根寸法調査や分電盤回りなどの現地調査が行われます。この現地調査を実施後にキャンセルした場合は、申込金の2万円は返金されません。
8.最終見積提出(販売施工会社→施主)
現地調査終了後に、担当する販売施工会社から最終見積書が提出されますので、契約をするかどうかの最終判断をします。
9.契約(施主→販売施工会社)
担当する販売施工会社と契約を結びます。このタイミングで前金を支払います。
10.売電の手続き(販売施工会社→東京電力)
東京電力と国への申請手続きが必要ですので、こちらを販売施工会社が行います。これが完了するまでに約3ヶ月かかります。
11.施工(販売施工会社)
売電申請手続きが完了したら施工を行います。施工は2020年3月までには完了させると明記されています。完工後、残金を支払います。

この流れの中に神奈川県は一度も出てきていません。

「神奈川県みんなのおうちに太陽光」 想定されるデメリット

1.消費税増税には間に合わない可能性が高い

消費税が現状の8%から10%に2019年10月から実施される予定ですが、太陽光発電システムの場合はそれまでに契約が完了すれば良いわけではありません。設置工事が完了している必要があります。

事前見積が送付される7月8日以降、すぐに契約をしたとしても、東京電力と国への申請手続きに3か月程度の期間が必要です。
工事はその後になりますので、「神奈川県みんなのおうちに太陽光」 を利用して増税前に間に合わせるのはかなり厳しいです。

2.最適なメーカーを選べない

太陽光パネルの大きさ、形、性能、価格がメーカーによって全て異なります。
しかし「神奈川県みんなのおうちに太陽光」では施主にメーカーの選択権がありません。

屋根の形は一つとして同じものはなく、自分の家の屋根に最適なメーカーはどこかというのは複数のメーカーで設計をして比べてみなければわかりません。
まして、神奈川県は太陽光発電の平均設置容量が東京都に次いで全国で2番めに小さい県です。
非常に複雑な屋根形状が多いのも特徴です。

そもそも設置枚数が少ないところのパネル代金が多少安くなったとしても、あまり大きな差はつきません。

それよりも様々な選択肢の中から相性が良く、設置容量を稼ぐことのできるメーカーを選定することの方が、メリットに繋がりやすいです。

ただ「安くなる」という理由だけでメーカーを限定することがお客様にとって最適なのかというと疑問が残ります。

3.現地調査にお金がかかる

太陽光発電は工事を伴う製品ですので、現地調査が必要ですが、「神奈川県みんなのおうちに太陽光」を利用して、現地調査後にキャンセルした場合、2万円の費用がかかってしまいます。

一般的な販売施工会社は無料で現地調査に応じていますので、この点は明確にデメリットです。

まとめ

「神奈川県みんなのおうちに太陽光」は、いくらか価格が安くなるとは言え、メーカーを限定することが本当にお客様のためになるのか疑問に思います。

相性の良いメーカーを選べば十分メリットが見込める家でも、「神奈川県みんなのおうちに太陽光」で指定されたメーカーと屋根の相性が悪いということも十分考えられます。

そのような理由で太陽光発電の導入を諦めてしまうことがないか、今から心配です。

また、現地調査後には申込金が返金されないという点も、業者間の競争を避けているように見受けられますので、お客様にとってはあまりいいことではないように思います。

ちなみに、「神奈川県みんなのおうちに太陽光」について、実際にソーラーパートナーズに加盟する神奈川県のいくつかの販売施工会社にに登録する意向かどうか聞いてみました。
結果、どこも登録する意志はありませんでした。

対応してくれる販売施工会社の発掘という点も、この事業のネックになりそうです。

ちなみにソーラーパートナーズでは「全国単位」で共同購入を行っています

ちなみに、弊社ソーラーパートナーズでは太陽光発電の共同購入を2011年から実施しています。
神奈川県だけではなく、全国の工事会社ネットワーク加盟企業が束になって仕入れ交渉に臨んでいますので、全国トップクラスの価格で製品を卸すことができています。

当然、複数メーカー対応可能ですし、最大3社までご紹介可能ですので競争原理も働きます。

もちろん、安く仕入れた分はお客様に還元しています。

実際にソーラーパートナーズ認定企業の契約価格は相場と比べてかなり安いです。

2018年度の5kWの太陽光発電システムの場合、経済産業省が発表している市場の平均費用を、おおよそ30万円下回っています。

最後は宣伝になってしまいましたが、太陽光発電をご検討される方が「太陽光発電を買って良かった」と思ってもらえるように、最適な判断をしてもらえればと思います。

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