太陽光発電モジュール出力保証ってどんなもの?

Q
お客様からのご質問

何が保証されるんでしょうか?

例:シャープNQ195AAモジュールの公称最大出力は195W(実際は約200Wの電流が流れる?)、32枚で総発電量は6.24kWです。
パワコンの変換効率94%で、年間発電量の目安は6738kWhです(A=車に例えると走行距離にあたるのでしょうか?)。
一方、保証制度でモジュール出力値の保証は、公称最大出力の90%の90%=5054kW(B=同じく速度にあたるのでしょうか?)。

ここで、保証される年間総発電量はどのようになるでしょう?
A=予想発電量、B=保証発電量、どちらも量のなのに距離と速度とたとえるのはおかしいでしょうか?

AとBは関連付けられるのですか?
それともまったく関係ないのでしょうか?
実際の経験的年間総発電量ではどれぐらいになりますか?
教えてください。

A
ソーラーアドバイザーからの回答
回答者
中村雄介

ご質問有難うございます。
沢山ご質問頂いておりますのでまとめると、
「シャープの太陽光発電システムを検討していて、出力保証が良くわからない」という事かと思います。
以下なるべくわかりやすいように整理して答えさせて頂きます。

まず一番最初におさえなければいけないポイントは「公称最大出力195Wで使われている単位と発電量に使われるkWhは全く別のものである」という事です。
速度と距離に例えていらっしゃいますが、公称最大出力を速度、発電量を距離で例えるのは理解を早めると思います。
太陽光発電システムはパネルで発電したものを接続箱、パワーコンディショナ、分電盤と送ります。
この過程でロスをする電気もあり、またそもそもパネルでの発電もその時の日射量や気温に大きく影響を受けます。
公称最大出力は極めて理想的な状況下での速度ですので現在の日本でそのような条件が訪れる事はありません。
ですので予想発電量は、公称最大出力にそのエリアの日射量、気温、パワーコンディショナ、その他のロス率をかけて計算をします。
その予想発電量が6738kWhという事であれば、これの81%以下(90%×90%)が出力保証の適用になる目安と考えるのが良いと思います。

太陽光発電システムの経験的年間発電量はどれくらいかという質問も最後にありましたが、メーカーが規定した計算式にのっとり、正しく、方位や屋根勾配等を考慮した日射量から計算をしているのであればそこから大きくずれるという事はありません。

ただ悲しいかな太陽光発電を販売している会社で予想発電量を上増しして伝えて販売するケースが発生しているため注意が必要です。
出力保証はメーカー規定値からの計算ですので販売会社が伝えた発電量がもとにはなりません。
現在の予想発電量が正しく計算されているかどうかのチェックをお勧め致します。

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