まるでケルベロス!次々に現れる太陽光発電訪問販売の営業マン
3つの太陽光発電訪問販売会社から似たような提案
三重の方から太陽光発電のご相談を頂きました。
「現在3社から見積りをもらっています。
- 三菱の5.3kWの太陽光発電システム 345万円
- 京セラの5kWぴったりの太陽光発電システム 300万円
- 東芝5kWの太陽光発電システム 300万円
これらの提案ですが、どのように感じますか?」
どのように感じますかという問いかけ方も不思議でしたが、
「どのように感じるも何も、どれもえらく高いなあと感じます。」
と、正直にそのようにお伝えさせて頂いたところ、
「やはりそうですか」
とかなり落胆した様子でした。
これは契約してしまってクーリングオフの期間も過ぎてしまったパターンだなと思っていたら、どうも契約はしていないようです。
もう少し詳しく事情を聞くことにしました。
次々に現れる訪問販売会社の営業マン
一番最初にやって来た訪問販売の会社が三菱5.3kWの提案をしてきたようです。
太陽光発電システムの話を聞くのも初めてだったので興味は持ったのですがやはり結構高いなと感じ、長く話を聞いたそうなのですがその日は契約はできないとお断りをしたそうです。
そうしたらその2日後に別の会社がやってきて京セラの5kWの提案をしてきたそうで、ちょうど数日前に三菱の提案を聞いて断ったところだと伝えると、その三菱の提案内容を細かく聞いた後にその金額がいかに高くて、断って正解だったかと強く主張されてきたそうです。
それは早急に決めずに良かったと思ったようですが、三菱より京セラがいかに良いかという話がくどく感じて、これもお断りをなさったそうです。
まあ三菱のkW単価は65万円ととんでもなく高いですから京セラ提案の会社の言っている事は間違いではないのですが、京セラの提案も総額こそ減ってるもののkW単価は60万円とこちらも同じくとんでもなく高いわけです。
訪問販売会社同士の連系プレー
そしてさらに5日後にやって来た会社が東芝5kWの提案をしてきました。
この会社は三菱や京セラのパネルと違って東芝の性能が世界一であること、京セラは多結晶で東芝のは単結晶で世界一の発電効率を誇るまったく違うものだから多少値段は上がるものの長い期間で考えたら比べものにならない程の違いが出るという事を資料を使って説明してきて一番説得力があったようです。
そしてそれでも企業努力で今回は別の会社が提案している京セラの5kWと同じ値段の300万円で構わないと言われその気になったとの事でした。
ただ急に訪問販売が続いたなと思い、なんとなくそれらの会社のホームページを調べていたら、1社目の会社と2社目の会社の本社所在地が同じである事がわかったそうです。
社名こそ違っていたそうですが、怖くなって当社にご相談のご連絡をしたという事でした。
訪問販売のケルベロス
そうなると3社目の会社も怪しいものです。
もしかしたら3人の連系プレーなのかもしれません。
3社目と1社目、2社目の共通点は見つけられなかったのですが、タイミングといい可能性はあります。
東芝の金額も京セラ同様kW60万円ですからいくら性能が良いといえども高過ぎですから論外なのですが、よくよく見積内容を聞いてみると、てっきり250Wのパネルを20枚というシステムかと思っていたら、パネルの枚数は25枚と書いているというではありませんか。
つまり世界一の発電効率を誇る250Wのパネルとは全く違う、200Wの廉価版のシリーズのパネルを使用していたのです。
200Wの廉価版のパネルは、東芝が中国メーカー対策で用意している金額の安いパネルですので、おそらく今回の3つの提案の中では一番高い利益を取れると思います。
そう考えるとこれは3社目もグルで最初からこのようなストーリーを描いていたと考えるのが可能性高そうです。
※ケルベロス:ギリシア神話に出てくる三つ首の冥界の番犬。
まとめ
昔から読んでくださっている方はご存知だと思いますが、私達は訪問販売の会社さんは悪だとは捉えていません。
むしろ太陽光発電の普及に対して非常に大きな貢献をしてくださっている会社さん達であると考えています。
そして商売において価格決定は自由に決める事ができますので高い価格で販売すること自体は悪いことでは全くありません。
双方納得した上で契約に至ったものにとやかく言うつもりは毛頭ありません。
ただ嘘は駄目だと言っているのです。
- 発電量をごまかす
- 投資回収年数を意図的に少なくする
- 今回のように、違うパネルなのに説明をすり替える
導入した方が後で苦いを思いをするとその方達は周囲への推進者には絶対になりません。
太陽光発電システムを導入した方がご近所にその良さを伝えて回る伝道者になるような販売の仕方をして頂きたいと考えています。