多結晶シリコン太陽電池 累積導入量No.1の太陽光発電
多結晶は単結晶ほど変換効率が良くない
多結晶シリコン太陽電池は、小さな単結晶を集めて作られるシリコンです。製造方法が違うため、単結晶よりも安価に作製することが可能です。しかしながら、単結晶ほど原子が規則正しく並んでいません(多結晶は向きが揃っていない、という言い方もできます)。そのため、太陽光発電パネルとしての変換効率としては若干劣ります。
多結晶は、単結晶の集合体
多結晶太陽電池の表面を見てみますと、単結晶では境目が無いのに対し多結晶では沢山の結晶が集まっているため、境目が見えます。(タイルのようなイメージです)多結晶が小さな単結晶の寄せ集めであるのが太陽光発電パネルの見た目からも分かりますね。この「境目」があるために、太陽光発電が稼働する時に電子が移動するのを邪魔して、電流が流れにくくなってしまいます。結果、多結晶の太陽光発電システムでは変換効率が低下してしまうのです。
多結晶の変換効率ってどの程度?
現状の多結晶太陽電池のモジュール変換効率は、15%ほどです(京セラECONOROOTS)。それに比べて、単結晶では20.1%を記録しています(東芝単結晶)。化合物系の太陽光発電もめまぐるしい成長をしており、CIS太陽電池でも13~14%の変換効率を達成しているため、多結晶のモジュールが存在感を発揮するためには、さらなるコスト低減と高効率化が必要不可欠でしょう。
多結晶に太陽光発電の主役の座を奪われてしまったが・・・
なお、太陽光発電の歴史において、多結晶は長く太陽光発電のトップを走っていました。2011年の前半までは出荷量トップでしたが、2011年の後半からは単結晶太陽光発電にトップの座を譲り渡しています。この事からわかるように、多結晶のモジュールとは性能面では適わないところがありますので、京セラの「サムライ」のように、屋根材一体型で付加価値をつけること。および産業用での使用などに活路を見出していくのではないかと思います。
多結晶のメリット
- 単結晶に比べて安価
- 累積導入量が最も高く、実績がある。
多結晶のデメリット
- 高純度シリコンの消費量が多い
- 単結晶より発電の性能が上がる事は考えにくい
対象商品(太陽光発電モジュール)
シャープ(全て多結晶)
- 170W ND-170AA
- 170W ND-170HB
- 165W ND-165AA
- 160W ND-160AB
京セラ(全て多結晶)
- 165W KJ165P-3CTCA
- 109W KJ109P-3CTCA
- 77W KJ77P-3CTRCA / KJ77P-3CTLCA
- 70W KJ70P-3CTCA
- 200W KJ200P-3CUCE
- 200W KJ200P-3CRCE
- 131W KJ131P-3CRCE
- 190W KJ190P-3DRCE
- 240W KS240P-3CF2CE
- 200W KJ200P-3CJ2CE
- 190W KJ200P-3CJ2CE
- 80W KJ80P-3CSCA
- 64W KJ64P-3CSCA
- 48W KJ48P-3CSCA
- 61W KJ61P-4AYCB
- 50W KJ50P-4AYCB
- 39W KJ39P-4AYCB
カナディアンソーラー(多結晶)
- 240W CS6P-240P
サンテックパワー(全て多結晶)
- 245W STP245-20/Wd
- 240W STP240-20/Wd
フジプレアム(全て多結晶)
- 210W FMCT-210Y
- 210W FMC-210Y
リクシル(全て多結晶)
- 189W ND-S9T1L
- 74W ND-G4T1L
インリーソーラー(全て多結晶)
- 200W YL200P-23b
- 195W YL195P-23b
- 190W YL190P-23b
- 185W YL185P-23b
- 250W YL250P-29b
- 245W YL245P-29b
- 240W YL240P-29b
- 240W YL240P-29b
- 300W YL300P-35b
- 295W YL295P-35b
- 290W YL290P-35b
- 285W YL285P-35b
- 280W YL280P-35b
カテゴリ
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